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Image result for Images of Occupy Wall Street demonstrators planed to gather at Zuccotti Park on Sep. 17, 2016

2011年に注目されたオキュパイ運動は、主に学生及び労働者で構成され「我々は99%である」と主張し、1%の富裕層及び 特権階級に対して、所得格差または富の不平等を訴えた抗議活動であった。ニューヨークのズコッティ公園で始まった占拠運動は次第に全国に拡大し、西部州ではカリフォルニア州のオークランド、北西部ではシアトルで頻繁にデモ抗議が開催された。政治及び金融改革を求めているオキュパイ運動はなぜ消滅していなかったのか?

あれから5年後、ズコッティ公園に集まったオキュパイ運動の規模は小さいが、当時の影響力は多大であったため、その歴史的イベントを記念するため彼らは集った。しかし、単に過去を振り返るための集会ではなく、彼らはオキュパイ運動の同じテーマを掲げ、政治及び金融改革、賃金の平等、黒人に対する生命の尊重、15ドルの最低賃金上昇などを求める抗議活動を実施した。参加した若い人達の中には学生ローンの支払いが困難であることを訴えた。新世紀世代が主役であるオキュパイ運動のメンバーは民主党からの候補者であったバーニー.サンダースの強力な支持者であり、ニューヨーク州での予備選で彼らはサンダースを後援していた。

サンダースは今年6月までのキャンペーンで、貪欲な大企業は多額のお金を利用して政治に影響を与えているため、国民の声は無力になっていることを指摘していた。平均的国民の所得は益々不平等であり、中産階級及び労働者の生活は向上していないと語り、まさにオキュパイ運動99%の声を代表する政策をアピールし、公立の短大及び大学の学費を無料にすると公約していた。ヒラリー.クリントンも昨年の最初のキャンペーンでウォール街の平均収入と幼稚園の職員の平均収入を比較し、所得の不平等を訴えた。共和党の候補者であったジェブ.ブッシュ及びマルコ.ルビオも所得格差は現実であることを認めていた。13日国勢調査局は米国人の中間所得は7年ぶりに5%以上増加したと報告したが、33 %の国民は緊急時に対応する預金さえないことが現実である。

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オキュパイ運動が求めていた金融改革は新たな法律を制定することで金融規制をすることだけを意味していない。サンダースは、5 年前金融改革の必要性を強調したオキュパイ運動の人々の希望を反映したウォール街政策を掲げていた。特に1933年に制定された商業銀行と投資銀行の活動を分離することを定めたグラス.スティーガル法(GSA)を復活することで銀行の無謀な投機による金融危機から預金者及び消費者を保護するため、更に安全な措置を導入することを指摘していた。無謀な投機で倒産した場合、国民は預金を失うだけでなく「倒産するには巨大すぎる」として、連邦政府は倒産に直面した銀行を救済してきた。オキュパイ運動の活動家は勤労の国民は救済されないが、行いの悪い銀行のみを救済する措置は不公平であるとして反対していた。2013年7月マサチューセッツ州の米国上院議員エリザベス.ウォーレンはGSAの復活を提唱し、サンダースは更にその声を高めた候補者であった。

1933年のグラス.スティーガル法は銀行法の4つの条項から構成され、その名称に由来する通り、 商業銀行が証券業務を行うこと及び商業銀行と証券会社間の提携を制限した。しかし、1999年 11 月に制定されたグラム.リーチ.ブライリー法(GLBA)によって幾つかの条項が撤廃され、それまで現存した法の抜け穴を防ぐ消費者保護及び規制は著しく弱体化する結果になった。GSAを改正したGLBA制定は2000年代の金融危機につながった。その例は、2004年から2006年の間に借り手の支払い能力基準を緩和する簡単な信用条件で、リスクの高い住宅ローンを提供したことである。最初5年間の支払いには非常に低い金利を設定し、その後極端に増加するローン支払に困窮した住宅所有者が増えた。30%から40%のサブプライム.ローンの契約者は、住宅価格と収入とのバランスにおいて適格者ではなかった。これに加えて、1990年後半から2005年にかけて米国の平均的住宅価格は地域によって異なるが、100%から200%以上の範囲で増加していたため、住宅価格は増加し続けるとのブローカーの予測に反し、住宅バブルは崩壊した。サブプライム.ローンの支払いが不可能になった多数の住宅購入者は抵当流れに直面し、住宅バブル崩壊後リーマン.ショックを例に金融機関は倒産の危機に直面した。これもGSA撤廃による余波の一例である。

17日再現したオキュパイ運動は、これらの歴史の因果関係を反映している。彼らの声を代表したサンダースはキャンペーンから消えた。共和党大統領候補者のトランプはオキュパイ運動が攻撃した1%の富豪層特権者であり、オキュパイ運動に懐疑的である。クリントンは頻度の高い取引銀行に課税することも含めて、影の部分があるリスクの高い銀行システムに対抗するウォール街改革を推進するための詳細な政策を2015年7月13日からアピールしている。オバマ大統領が就任した2009年には、ジョージW.ブッシュの最後の年に崩壊した金融システムは更に危機に瀕していたため、オバマ政権は2010年に銀行を救済した。銀行の無謀な投機が崩壊の要因であるが、巨大銀行の倒産の自己責任も含めて、金融改革は2016年の論争の課題である。

 

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