アメリカの最新課題 Contemporary American Issues © 2016 Yuko’s Blog. All Rights Reserved.  

Image result for images of maternal mortality in the United States

妊産婦死亡は妊娠または出産による合併症で死亡することに言及する。グローバル的には減少している傾向に反して、驚くことに米国では妊産婦死亡率が増加している。先進国での高齢出産も含めて妊産婦死亡には幾つかの要因がある。

国連の推定に基づくユニセフの記事によると、1990年から2015年まで世界的な妊産婦死亡率は出生100,000 に対して385 から 216 に減少した。これは44%の顕著な減少である。ほぼ全ての妊産婦死亡は防止することが可能であり、最富裕国と最貧国との間には大幅な格差があることが判明している。妊産婦死亡のリスクは高所得国で 3,300に1件であり、低所得国で41に1件である。この差は極端であるが、この観点から低所得国で頻度が高い原因は防止措置に十分な予算がないことが要因である。ワシントン大学健康メトリックの研究所(IHME)が21日に発表した調査結果は、米国が経済的に豊かなどの国より、妊産婦死亡率が高いことを示している。2003年以降、米国は妊産婦死亡率の増加を経験したアフガニスタン、エルサルバドルなど 8か国の中に含まれている。米国の妊産婦死亡率は2005年には出生100,000 に対して23件であったが、2013年には28件に増加した。CDCによると、毎年600人 以上の女性は妊娠及び出産の合併症の結果として死亡している。妊娠中の死亡率監視システムが導入されて以来、米国で報告された妊娠関連の死亡数は着実に増加した。1987年に出生100,000あたり7.2人から2009年と2011年には出生100,000 あたり17.8人に増加した。(下記グラフ参照:By CDCTrends in Pregnancy-Related Mortality in the United States, 1987-2012. This line graph represents the number of pregnancy-related deaths per 100,000 live births per year: 1987, 7.2; 1988, 9.4; 1989, 9.8; 1990, 10.0; 1991, 10.3; 1992, 10.8; 1993, 11.1; 1994, 12.9; 1995, 11.3; 1996, 11.3; 1997, 12.9; 1998, 12.0; 1999, 13.2; 2000, 14.5; 2001, 14.7; 2002, 14.1; 2003, 16.8; 2004, 15.2; 2005, 15.4; 2006, 15.7; 2007, 14.5; 2008, 15.5; 2009, 17.8; 2010, 16.7; 2011, 17.8; 2012, 15.9.なぜ、最富裕国の一つである米国はグローバル的な傾向に矛盾しているのだろうか? 専門家はその最大の要因は肥満であると述べている。米国に在住するアジア系を除いて、スリムな個人を見かけることは稀であるほど、米国人の多くは肥満傾向である。ニューヨークにあるマウント.サイナイ医療システムの産婦人科及び生殖科学部門の会長ミヒャエル. ブロドマンは妊産婦死亡の主要因は肥満であるとし、肥満の妊産婦に特別の対処はしていない現状を語った。ブロドマン医師は「私たちは、特に肥満患者に対処するためのプロトコールがありませんでした。私たちは彼女達を別の方法で対処しませんでしたが、現実には異なる扱いをする必要があります」と述べ、全ての州で標準化されたガイドラインが必要であると指摘した。

次に「若く、教育レベルが低く、未婚の割合が高い」黒人女性に妊産婦の死亡率が高いため、貧困及び医療保険の不足が第二の要因である。 CDC によると、2011年から2012年に白人女性の場合、出生100,000あたり11.8人が死亡しているが、黒人女性は出生100,000あたり41.1人が死亡している。他の人種の女性の場合、出生100,000 あたり15.7人が死亡した。同期間に妊娠に関連した非心臓血管疾患で死亡した率は15.3%、心臓血管疾患14.7%、感染症及び敗血症12.7%、出血11.3%、心筋症10.8%である。これは「手頃な価格で良質の医療にアクセスする機会が欠如していることが、総体的な妊産婦死亡率の増加に起因している」と医療関係者は述べている。

また、研究者は35歳以後の出産は「妊娠中の合併症の機会が増加する」と指摘している。高齢母体に関連した妊娠中の合併症は多数あると述べている。それらは胎児損失、ダウン症候群のような染色体異常、多胎妊娠、高血圧、糖尿病、前置胎盤、常位胎盤早期剥離、帝王切開出産、早期陣痛、低出生体重などのリスクが増加する。これらのリスクの理由は、(1) 35歳以上の女性は一般的に高齢出産のための潜在的なリスクの範囲に関する理解が不完全である。(2) 35歳の頃に出生率は劇的に低下する。(3) 35歳後の妊娠は妊娠中のアルコール使用の増加に関連し、既存の医療状態及び薬の使用に関連したリスクが増え、妊娠における合併症のチャンスが増加する。

近年先進国の女性のライフスタイルは変わり、晩婚化や高齢出産が増え、30歳代の妊娠は普通になっている。子宮癌のリスクは減少すると言われているが、これらのリスク要因は個人差があるものの、幾つのかの要因も無視できない。一般的には20代に比較してエネルギー、新陳代謝、免疫力などが低下する側面もあるため、現在ほど医療科学が発展していなかった時代には20代初期が理想的な妊娠年齢であると言われていた。いずれにしてもこの報告に関して見逃せない要点は、グローバル的に低所得国ほど、妊産婦死亡率が高くなることに並行して、米国で低所得傾向がある黒人女性に最も妊産婦死亡率が高い。予防可能なはずである経済的に豊かな国の一つである米国が、妊産婦死亡率が高い8か国に含まれていることはショッキングな事実である。さらに、肥満の多い米国で肥満女性に対応する標準的ガイドラインがない事実は、公衆衛生の問題以上に適切な健康を維持することを保証した人権保護の理想からかけ離れた恥ずべき医療実態があることを示唆している。

 

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。