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Image result for aggressive attacks by police against demonstrators in U.S.

米連邦捜査局(FBI) は今日米国の殺人率が増加したことを報告した。研究者は数十年間減少傾向であった殺人犯罪が、2015年に突然増加した理由を説明することは困難であると述べているが、幾つかの仮説的理由を提供した。 殺人の増加傾向は2014年から2015年、特に 10の大都市圏でもっとも顕著である。

26日に公表された毎年恒例のFBI統一犯罪報告(UCR)のデーターによると、米国の暴力犯罪は2015年には推定3.9%増加し、財産犯罪は2.6%減少した。これは全国各地の法執行機関の犯罪報告の統計によるもので、2014年と比較したその推移について述べている。報告書によると、全国で発生した凶悪犯罪は推定1,197,704件であった。これは2014年の数字から増加したが、2015年凶悪犯罪の合計は2011年レベルより0.7%低く、2006年レベルの16.5%低い。

2015年米国の犯罪に含まれるその他の統計の要点は次の通りである。⑴ 全国の殺人事件の推定数は15,696である。⑵ レイプは推定90,185件である。⑶ 全国の強盗件数は推定327,374であり、損失額は推定3.9億ドルである。報告された一件の強盗あたりの平均盗品ドル値は$1,190である。⑷ 国の殺人事件の71.5%、強盗の40.8%、加重暴行の24.2%に銃器が利用された。 ⑸ 財産犯罪は推定143億ドルの損失をもたらした。報告された盗品(通貨、宝石類、自動車、電気製品、銃器)の合計値は$12,420,364,454である。

2015年の暴力犯罪 2015年の財産犯罪
加重暴行 63.8% 窃盗 71.4%
強盗 27.3% 押し込み 19.8%
レイプ 7.5% 自動車の盗難 8.9%
殺人 1.3%

犯罪と経済は密接な関係があるとの定説があるが、研究者はその点からの説明は困難であると述べている。著者ミズーリ州セントルイス大学の犯罪学教授リチャード.ローゼンフェルドの文献による米国司法省のデーターによると、20年間、殺人率は低下を続けていたため「不況時に発生する所得と雇用の比較的急激な変化を除き」突然増加した理由を経済状況から説明することはできないという。なぜなら、米国の最後の不況は現在の殺人率増加傾向の少なくとも5年間に終わっている。幾つかの証拠は、消費者信頼度が低下した2005年と2006年に凶悪犯罪の増加に寄与したことを示唆している。しかし、消費者信頼度は2014年から2015年には上昇した。犯罪増加はインフレ率の増加に対応する傾向があるが、米国のインフレ率は2011年から 2015年末までに落ちている。

ローゼンフェルド教授によると、殺人増加の原因は都市によってその事情は異なることを示唆した。例えば、「麻薬市場仮説」において、一定の都市で拡大する麻薬(コケイン、ヘロイン、オピオイド) の密売市場で殺人と銃の拡散がリンクする証拠があることを示している。教授は州の法務執行の取り締まりが手ぬるい場所で「買い手と売り主による接触頻度が多くなればなるほど殺人率は上昇すると予想されるべきである」と述べている。また、ローゼンフェルド教授は、近年頻繁に発生している警察官による 暴力でアフリカ系アメリカ人が射殺され、警察が抗議行動を攻撃的に取り締まることにも要因があるかもしれないと述べ「ファーガソン効果」仮説を挙げている。セントルイス警察署長の見解では、警察の配置パターンの変化は、ファーガソン事件の直後セントルイスで犯罪増加につながったと述べている。

この研究によると、特にクリーブランド、シカゴ、ワシントンD.C、セントルイス、ボルチモア、ナッシュビル、ミルウォーキー、カンザス.シティ、ヒューストン、フィラデルフィアの10都市は殺人犯罪の増加が最も顕著である。ドナルド.トランプは7月の共和党全国大会で、オバマ大統領がイリノイ州出身の米国上院議員であったことに触れ、シカゴは犯罪が急増し、米国は前例にないほど犯罪が増加したと強調した。地域的に増加している都市もあれば、減少している都市もあり、近年の総体的な犯罪率は10年前より16% 以上低い記録がある事実を無視するべきではない。

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