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選挙までちょうど4週間が残されている今日、米国議会でほぼ最高権威の位置にある下院議長のポール.ライアンはドナルド.トランプを擁護しないと宣言した。元々、共和党内の団結は希薄であるが「党内での内戦」を引き起こしたような状況になっている。数週間前から衰退気味であったトランプに対する11年前の猥褻な会話を録画したビデオの暴露は、彼の大統領選を更に危機に晒しただけでなく、共和党の名誉を破壊し、党内の分裂を悪化させる状況になっている。ライアンは昨日、下院議会メンバーにトランプ支持は個人的な展望によるとアドバイスしたため、トランプはライアンを攻撃し始めた。

11日のN.Yタイムスによると、ライアンは昨日、議会で共和党メンバーに「選挙日に彼らの見通しを向上させると感じるなら、トランプ支持を止めるかどうかは自由であるべき」だと語った。ライアンは今後トランプを擁護することもなければ、共にキャンペーンに参加することもないと宣言した。ライアンは下品なトランプの会話ビデオが公開された後、トランプが勝利する可能性はないため、再選に直面する議員を守ることに集中する方が賢明であると議員らにアドバイスし、11月8日の選挙前まで多数派維持の努力に専念することを宣言した。上院議会の古参ジョン.マケインは10日「私には娘がいます。友人がいます。私のスタッフには非常に多くの素晴らしい人々がいます。彼らはそのような方法で品位を落とされることはできません」と述べ、投票場では古い友人であるサウス.キャロライナ州の米国上院議員の名前を書くかもしれないと記者に語った。つまり「トランプにもクリントンにも投票できない」と明確に宣言している。他35人以上の共和党議員は、トランプの辞退を要求している。下院議長の動きに対して、今朝トランプは一連のツイーター 投稿で「弱く不実で悪いリーダーである」として下院議長ライアンを「激しく非難 」した。

トランプはこのような状況に対して「足枷が外されたので今から私が望む方法でアメリカのために戦うことができることはとても素晴らしいです」とツイートし、党の規定に制限を受けず、一匹狼で戦うことをアピールしている。また、別の投稿では「不忠実な共和党は、歪んだヒラリーよりはるかに難しい。共和党は勝利する方法を知らない」と攻撃している。民主党と団結しているクリントンとの対応の方がまだ容易であることを示唆したトランプのメッセージは「彼を裏切る共和党を懲らしめる」こと及びリーダーシップを利用することで緊張を悪化させている。全国共和党の議会委員会の委員長グレッグ.ウォールデンはライアンとの電話会議で下院議会のメンバーに「選挙をナビゲートすることは、現在ハリケーンの中に飛行機を着陸しているようなものです」と「党内の内戦」状況を比喩した。ライアンは現在「GOPの実存的危機の中心」に立たされている。彼は「トランプに直接立ち向かうことより、トランプに対する個人的支持を撤回せず、トランプから離れて妥協点を探す」ことを模索している。

つまり、ライアンはトランプ支持を完全に放棄した訳ではない。本人が個人的にトランプに投票するかどうかは別問題である。彼が板挟みになっているような状況は、トランプに対する党の方向性が二分しているからである。少なくともカリフォルニアからオハイオ州に至るまで5人以上のメンバーは、共和党がトランプから離れる試みは「間違った動き」であり、下院議会に打撃があるとして反対している。マイク.ペンスはビデオ公開直後、非常にショックを受け、副大統領指名から辞退すると噂されたが、討論会直後トランプは討論でクリントンを打破したと激励するメッセージをツイートし、引き続きトランプへの支援を表明した。しかし、党のリーダーは彼らのキャンペーンには参加しないことも含めて、トランプに距離を置く方針を公表したため、ペンスは苦痛な立場にある。

再選に直面し、フロリダ州で民主党対抗者パトリック.マフィと接戦状況に置かれている米国上院議員マルコ.ルビオは、どのような事情があっても「クリントンの勝利を望まない」ため、トランプの勝利を目指して彼と団結しない決定に反対している。上院多数派リーダーのミッチ.マコーネルは、選挙及びリーダーには栄光盛衰があることを暗示し、現時点で何も言うことはないと述べている。トランプを擁護するのかまたは拒否するのか明白な言葉で表明していない。以前から上院議員の再選では民主党が少なくとも6議席を取り戻すと予測されているため、現在の44議席及び民主党側である独立派2議席に6議席が加わると52議席で多数派になる。独立派の議席を含まない場合でも、クリントンが勝利した場合、両党50対50の上院議会で副大統領のテイム.ケインは議長決裁権を行使することが可能になるため、マコーネルは多数派の権利を失うことになる。上院では確実に民主党が多数派になる可能性があるため、上院をコントロールできないライアンはトランプに動揺されることを止め、少なくとも下院が現状の圧倒的多数派を維持することに努力しなくてはならない立場である。

ちょうど2か月前、70人の共和党公職者はトランプへの資金提供を停止し、再選で接戦に直面する議員を援助するよう警告した。ライアンを含む共和党議員らはこの70人の先見の明に気づいていなかったようである。問題は、最新の複数の世論調査で11%ポイントもクリントンがリードし、複数の選挙分析専門家は遥かに高いクリントンの当選確率を予測していることである。FiveThirtyEightによると、クリントンは83.6%(トランプ16.4%)であり、NY.タイムスによると、88%(トランプ12%)である。このような状況でも、トランプは大統領選に勝利すると信じているようであり、彼を支持しない共和党を罰すると述べている。その最初の方法は、トランプの強烈な支持者は忠実であるため、再選に直面している共和党に投票しないことをアピールしている。そのような脅しとは無関係の議会内外の多数の共和党がトランプ不支持を公表した理由は明白である。トランプは9日の討論会で、彼より支持率が高い政敵を「投獄する」と脅すことに躊躇しない権威主義者であるため、党内の規則下で統一することが可能な人物ではない危険性があることも一因である。

 

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