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ドナルド.トランプは政治部外者の共和党指名候補者として歴史的な勝利を果たし、第45代米国大統領に選出された。上院及び下院議会の共和党はいずれも多数派を維持した。全ての調査機関の予測を大幅に逆転させた驚異的な大統領選の結果は、トランプがヒラリー.クリントンに対して選挙人数を安全圏でリードした時点で、彼の勝利はほぼ確定した。トランプは深夜にこれまでの印象を覆すような平和的で穏やかな勝利宣言を行い、クリントンは今朝東部時間午前11時40分から約15分の感傷的なスピーチを披露した。驚くことにクリントンの総合投票数はトランプより20万票以上多く、その投票率は紙一重の差でトランプをリードしたが、この選挙結果には幾つかの要因がある。

9日東部時間午前1時過ぎ、接戦州のアリゾナ及びペンシルベニアを含め、ミシガン、ウイスコンシン、アラスカ、ミネソタ、ニューハンプシャー、メインの8州は未決定の状況であった。この時点でクリントンは選挙人数215、トランプは244を獲得したため、トランプの勝利はほぼ確定した。クリントンが270を獲得するためには上記ほぼ全ての州で勝利する必要があったが、選挙前日までの予測に反してトランプはほぼ全ての激戦州を獲得した。しかし、9日東部時間午前10頃公表された複数の総合投票数はクリントンが 20万票以上リードした。メディアは、民主党は幾つかの共和党州も制覇すると予測し、この結果を予期していなかったため、世論調査は完全な失敗であると批判されている。

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クリントンのスピーチの前に彼女のランニング.メイトであったティム.ケインは、最初に「私はヒラリー.クリントンを尊敬しています」と述べ、しばらく間を置き、 ファーストレディ、米国上院議員、国務長官として多数の実績を残したことを語った。ケインはこの選挙でクリントンは人気投票数ではトランプをリードしたと述べた。ニューヨーク.タイムスの集計はクリントンの59,796, 240に対して、トランプは59,589,682である。従って、人気投票だけで決定する大統領選であれば、激戦でもクリントンが勝利したことになる。選挙人数は州別に異なる米国上院及び下院議員の代表者数に基づいている。カリフォリニアは下院及び上院を合わせて55人が存在するため、55の選挙人数は全米で最大である。しかし、クリントンは合計228で、279を獲得したトランプにリードされた。彼は激戦州アリゾナ、フロリダ、ノース.キャロライナ、ペンシルベニア、ウィスコンシンを 1%から3%の人気投票率差で次から次に一掃した。

党派及び超党派の大学関連、メディア、世論調査専門機関は全てクリントンが楽勝すると予測し、このような結末を誰も予期しなかった。この要因は、専門家が頭を抱え込むほど不可解であるが、選挙戦略家及び政治評論家が語っていることの共通点はトランプの力を過小評価し、ワシントンの政治に疎外感を抱いていた郊外の白人労働者の投票参加を過小評価していたことである。白人労働者層は秘密のトランプ支持者であり、そのような隠れた存在を見落とした結果である。一方、クリントン陣営は2012年のオバマ大統領の再選時と比較し、都会のアフリカ系アメリカ人、ヒスパニック系を含む少数派、及びジェネレーションY世代を十分惹きつける努力に欠けていた可能性があると分析されている。また、特にアフリカ系アメリカ人のクリントンの楽勝はほぼ全ての調査機関が予測していたため、黒人の多い都会では投票場で多数の投票抑圧があると報告されていたことも影響し、投票に参加しなかった人達がいる可能性もある。また、FBIディレクター、ジェイムス.コミは選挙11日前、元民主党下院議員アンソニー.ウィナー調査の別件からクリントンのメールが発見されたことを報告し、8日後過去に調査されたメールと重複していたことが判明した。その前に数千万の有権者は投票登録を済ませていため、最悪のタイミングはヒラリーに多大なダメージを与えた可能性がある。更に、第三党候補者のジェイ.ジョンソンは、幾つかの重要な州で 票を奪っていた為、ラルフ.ネーダーがグリーン党から立候補していた2000年に、一部民主党の票を侵食した選挙の風潮と似ていることも要因である。

人気投票数ではクリントンが幾分リードした結果を見ると、米国の大半は経験と知識のあるエスタブリッシュメントと呼ばれる主流派の政治家を求めていたことを示唆している。しかし、従来とは異なる新たな政治部外の大統領を求めた人々も圧倒的に多かったことがこの選挙結果の特徴である。また、有権者はほぼ多くの州で、共和党議員を選出したため、キリスト教徒が圧倒的に多い米国の風土は、特に中絶などの社会保守的な側面が重視されたことを示唆している。選挙前の上院議会は民主党が44議席、共和党が54議席であったが、この選挙で民主党は4議席を追加し48、共和党は51議席で多数派を維持した。また下院議会は民主党が5議席を追加し 193 に増加したものの、共和党は240議席の多数派を維持した。全ての投票の集計はまだ完了していないため、人気投票数を含む上記数値は全て微妙な変化で更新されている。

クリントンは東部時間午前11時40分からキャンペーンの本拠地ニューヨークで15分間のスピーチを行い、最初に昨夜トランプに直接祝辞を述べ、米国のために彼と一緒に働くことを提案したと語った。また、望んだ結果ではないが、選挙「結果を受け入れなくてはならない」と述べ、米国は深く分裂した国であるが「我々が一緒に立つなら、我々の最良の日はまだ前方にあります」と語った。また、正しいと思うことのために戦い続けて欲しいと述べ、感傷的なスピーチを披露した。トランプはこれより約10時間前、選挙人数265を獲得した時点でいつもより穏やかなトーンで勝利宣言スピーチを披露した。冒頭で「 国務長官クリントンからの電話を受けました。彼女は私たちを祝福しました。これは私達の勝利です。私も彼女と彼女のキャンペーンの厳しい戦いを祝福しました。彼女は懸命に戦いました。ヒラリーはとても長い期間、非常に懸命に働き、私たちはこの国に奉仕した彼女に重要な借りがあります。非常に心からそう思います」と述べた。トランプは「今こそ分裂で傷ついた国を結束する時です。それは一緒に行う必要があります。一体になる時だと私は言います」と述べた。また、アメリカの利益を優先する一方で、皆と一緒に公正に対応し、敵意ではなく共通点に立ったパートナーシップを目指すことを国際社会に伝えたいと語った。トランプは18か月で語ってきた印象とは完全に異なるイメージをアピールしたが、彼の新たな政権で様々な苦闘があることは計り知れない。

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