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27日に発令された7カ国からの難民及び旅行者を一時禁止するトランプの論争的大統領令はほとんど法的査察がなく、急遽署名されたものであった。裁判所及び議会での戦いに発展することは必然的であるが、この大統領令を推進した中心人物は選挙キャンペーン中、トランプ陣営の議長として採用され、大統領選の勝利後、ホワイトハウスの戦略アドバイザーに任命された人物である。また、トランプ氏は彼を最大の意志決定機関の一つである国家安全保障理事会のトップに指名した。興味深いことに、現在トランプ及び彼の側近のロシアとの結びつきを調査しているオバマ前大統領に指名されたFBIのディレクター、ジェイムス.コミはトランプ政権下で引き続きFBIディレクターに就任した。

現在最もホワイトハウスで影響力のある人物は、元海軍地上戦士、ゴールドマン.サックスの元投資銀行家、ハリウッドのプロデューサー、極右派オンライン.ニュースのブライトバートの元CEOスティーブン.バノンである。白人至上主義及び陰謀説論者であると言われているバノンは、現在反動の強い一時的難民禁止の大統領令起草の先導者である。大統領令は全て国土安全保障省(DHS)下の弁護士事務所で検討される必要があるが、23日に承認されたDHSの長官ジョン.ケリーはこの大統領令について、トランプが署名する前に法的点検を求められていなかった。29日のニューヨーク.タイムスによると、ケリー長官はホワイトハウスから大統領令の法的考察を依頼されていなかったことを明らかにした。ケリーはトランプがその大統領令を指名した時にはまだ、最初の要旨説明を受けているところであった。国防総省の長官に就任したジェームス.マティスは27日の就任儀式でトランプが署名する数時間前まで文書の内容を全く知らなかったと述べている。マティスは最も早くトランプから指名を受け、議会が最初に承認した長官であるが、大統領令の準備中ホワイトハウスから相談及び検討の機会を与えらなかったと述べている。

非常に急いで施行された大統領は「グローバル的混沌」状況を招いているが、NYタイムスによると「トランプ氏が署名した大統領令は法的審査がほとんど又は全くなかった」ものである。「バノン氏は非常に限定的な移民政策を信じ、難民禁止がトランプ氏の政治的基盤を強化するため不可欠であると考え、それを実現させることを決定した。彼は移行中、トランプ氏が就任後すぐに署名できるよう、大統領直近の顧問で構成された小グループと大統領令に着手した。上級行政当局者は、この大統領令は「キャピタル.ヒルの一部の移民専門家及び連絡役として新ホワイトハウスに派遣された少数の政治任命グループのメンバーと協力して起草された」と述べた。また、ホワイトハウス当局者は29日「大統領令は弁護士事務所による審査と承認の通常プロセスに従ったと主張しているため、続いている混乱はケリー氏に棄権状況を確認させる」結果となった。彼は、有効なグリーンカードを保持している合法的居住者は、安全保障の脅威がない限り、合衆国への入国が許可されることを明らかにする声明を発表した。

NYTの報告は、難民制限の大統領令の作成はバノンが推進したことを示唆しているが、トランプは、通常軍事経験の豊かな将軍が得る国家安全保障理事会(NSC)の上級地位にバノンを任命した。NSCの議長は大統領であり、副大統領、大統領補佐官、国防総省長官、国務長官、司法長官、財務長官、エネルギー長官、 国家情報局長、管理予算局長、中央情報局(CIA)長官、 などのメンバーで構成されている。約30の席は現在1/3の席が埋まっているだけである。この動きは、選挙後ホワイトハウス安全保障顧問として任命されたマイケル.T.フリンの影響力を減少させることが目的である。フリンはキャンペーン中、ヒラリー.クリントンの偽造ニュースをソーシャル.メディアに投稿したことで知られているが、20日の大統領就任式前に米国駐在のロシア大使と連絡を取っていたこと、2015年12月プーチンにあった証拠が公表されたため現在連邦捜査の対象になっている。

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これと並行している捜査は大統領選に影響を与えるためトランプまたは彼の側近がロシアとコーディネートしたかどうかである。そのような捜査は選挙前の約2か月前から開始さえていたにも関わらず、オバマ政権下でFBIディレクターであったジェイムス.コミは、選挙11日前にクリントンの重複メールが新たに発見されたメールである印象を与える公表をしたが、トランプ陣営に関する捜査については一言も触れなかった。24日、コミはトランプに彼の政権下で引き続きFBIディレクターとして残るよう要請されたと報告した。彼は、政権交代前からトランプ陣営及びロシアとの結びつきに関連する幾つかのケースを調査中である。クリントン関係者は、コミの不公平で非常識な選挙前の発表はクリントン敗北の一因であると見ている。トランプ及びコミ間の密かな利害関係を示唆する現状で、コミがトランプとロシアの結びつきを積極的に捜査し、公表するかどうか疑わしい状況になっている。しかし、ロシアとの連携があったことが報告されたフリンは、ホワイトハウス内の人員再配置の対象になっている。つまり、バノンは一連の否定的噂があるフリンとほぼ同じレベルに任命されたという訳である。ホワイトハウスの報道官ショーン.スパイサーは「ブライトバートのウェブサイトは白人国家主義者、反グローバル主義者、陰謀主義者のための磁石であり、バノン氏は常に国家安全保障への参加を計画していた」と語った。スパイサーはフリンが「陳腐化した膨大な官僚制を合理化するためNSCの再編成を導いた」と語った。

7か国からの難民を一時的に禁止する大統領令は、最初の時点で永住権保持者も含めていたため、イスラム教徒に対する強制送還が隠れた動機であると言われている。週末、グローバル的な混乱を招いた主要因は、法的チェックが未完成のまま必要なガイダンスがなく、トランプが急遽署名したためである。論争的となったこの大統領令の衝撃は多大であり国内外の反応は拡大している。アメリカ市民自由連合(ACLU)及び他の幾つかの組織は訴訟を提起し、上院議会民主党は、この大統領令を撤廃する法案を作成していると公表した。また、米国への旅行を禁止されたイラク、イラン、イエメン、シリア、ソマリア、リビア、スーダンの7か国は全て批判と悲観の声明を発表した。30日のニューヨーク株式市場は大統領令に反応し、久しぶりに大幅な下落があった。

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