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7か国からの移民及び難民の入国を停止する大統領令は、意外に早く複数両党の裁判官によって一時停止された。トランプ大統領を代表する司法省の弁護士は昨夜遅く、3日シアトル連邦裁判所判事による大統領令の一時停止命令を却下することを第九巡回連邦控訴裁判所に要請したが、その要請は拒否され、論議することを求められた。裁判所命令に即時に従っているトランプ政権下の幾つかの関連部署は、この大統領令プロセスについてホワイトハウスと対立があり、米国大統領が絶対的な権力を保持していないことを示唆している。チェックとバランスを無視し、独断的に発令された大統領令に対するデモ抗議も含め、多方面からの反発と法的紛争は当分続く可能性がある。

27日に発行されたこの大統領令により、全米各地の空港に多数の旅行者が拘束された。その翌日、米国市民自由連合の告訴により、ニューヨークのブルックリンのアン.ドネリー連邦判事は一時的にこの大統領令を阻止し拘束された人々を解放した。ドネリー判事は民主党大統領バラク.オバマに指名された判事であるため、トランプ.チームは党派的な決定であると主張した。しかし3日、ワシントン州シアトル連邦裁判所の判事ジェイムス.ロバート(写真)はトランプ大統領の移民及び難民入国禁止を一時的に停止する命令を下した。同州でも、大統領令の影響を受けた市民がいるため、ロバート判事は大統領令の停止を命じ、裁判所で論議することを要請した。ロバート判事は2004 年6月共和党大統領ジョージW.ブッシュに指名された判事である。チェックとバランスに欠けたトランプの移民禁止大統領令は両党の判事らが憲法違反であると判断した結果である。ロバート判事はシアトルで精神的に問題のある子供及び家族を援助する施設の代表者であった経歴があり、難民の弁護をプロボノ(公益無料奉仕)で行い、弁護士事務所開業から連邦裁判官に昇進した地域社会の貢献者であり、人道的な裁判官として知られている。

1月20日に国土安全保障長官(DHS)として就任したジョンF.ケリーは、ドネリー連邦判事が一時的にこの大統領令を阻止した際、DHSは司法命令に従うと述べていた。ケリー長官は 3日のロバート判事の命令を受けた後、取り消された約10万のビザを回復したことを公表した。トランプ大統領は連続ツイートで、この命令を撤廃するとして挑戦の構えを見せたが、回復されたビザ発行を再停止する命令を下していない。更に4日、2月1日に国務長官に承認されたレックス.ティラーソンの率いる国務省も連邦裁判官の意見を尊重し、有効なビザを保持している限り、米国入国は許可されていることを明白にした。トランプ政権下のDHS及び国務省は、司法命令に従い通常のルーティンに戻ったことを公表したが、トランプは4日朝のツイートで「基本的に法執行を我々の国から取り上げるこのいわゆる裁判官の意見は馬鹿げているので転覆されるでしょう」と対抗した。

その夜、司法省の弁護士は、第九巡回連邦控訴裁判所にイスラム教徒国7か国からの旅行者を禁止する大統領令を素早く回復するため、ジェイムス.ロバート判事の命令を却下するよう要請したが5日早朝この要請は拒否された。既に混乱が生じ、空港ではアメリカ市民及び永住権保持者も拘束され、多数の人々が著しい旅行妨害に直面している現状下で、サンフランシスコの第九巡回連邦控訴裁判所は引き続きイラク、イラン、シリア、リビア、ソマリア、スダーン、イエメンからの人々が旅行可能であると明言した。同裁判所は、司法省が6日午後論議を行うため出頭することを要請した。混沌たる大統領令のケースは最終的に最高裁で法的紛争に発展する可能性があることを示唆した。これは、最高裁指名者のニール.ゴーサッチの承認を強く拒否する動機を民主党に与えている。一方、他複数の裁判所もロバート判事に参加している為、法的紛争の展開は、米国市民自由連合側に有利であることを示唆している。

27日の大統領令を受けて、その夜から全米多数都市圏の空港でデモ抗議が開催された。二人の裁判官がこの大統領令を一時的に停止した現在でも、市民権保持者も拘束されるなど混乱が拡大し、喧騒的となった大統領令の却下を求めるプロテストは続いている。加えて、トランプ側近で白人国家主義者のスティーブン.バノンが推進したこの移民禁止の大統領令は、ホワイトハウスと彼の複数の官僚との間で内紛があったことが報告されている。4日のワシントン.ポストによると、DHS長官ケリーは合法的なイスラム教徒永住者(グリーン.カード保持者)を大統領令から免除する意図があった。その免除発行を停止するため、1月28日バノンはDHS長官ケリーを訪問した。ホワイトハウスと官僚間で対立に慣れている二人の管理職員によると、ケリー長官はバノンの指示を拒否した。バノンはトランプの側近であり、ホワイトハウスの高い地位にあるが、軍事経験の豊かな元軍人であるケリーは 「大統領が免除を取り消したければ大統領から直接それを聞く必要があります」とバノンに語った。しかし、トランプはケリーに電話することはなかった。ケリーはその夜遅く免除を発行したが翌日まで正式に発表しなかった。

この時点で内部間の対立は終わっていなかった。翌日、幾人かの上級職員の電話会議が開催され、大統領令についての混乱も含めて事前にプロセスに含まれていなかったことに憤慨していた為、ホワイトハウス内閣官僚間の論議が行われた。この時点で国務省に指名されたティラーソンはまだ上院議会の承認を受ける前であったため、彼の代表者が参加したが、安全保障に関与する国防総省、DHS及び国務省の主要部門は、バノン及び政策担当者のスティーブン.ミラーに対して、新内閣の官僚らは共に人道的に取り組むことを主張した。ホワイトハウスは現在、「憲法第2条第2項に定められている内閣の役割」は、各省に必要な関連事項を「大統領に助言することである」と明記している。ホワイトハウスは、大統領令を内密で推進した理由について、まだ多数の重要なポジジョンが承認されていない移行中であった為であると述べているが、緊急に発令する理由はないため不自然な弁解である。少なくとも、国防総省長官ジェームス.マティス及びDHS長官ケリーはトランプがこの大統領令に署名した時には既に両氏は1週間前に公式な長官であったため、彼らの怒りを招く結果になった。また、独断行動の合憲性の是非またはトランプがその大統領令の権限について徹底的に争う意図がある場合、その法的紛争は長期的になる可能性がある。

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トランプの移民禁止の大統領令に対する全米各地の国際空港でのプロテストは、リベラルな都市だけでなく、28日及び29日にはネブラスカ州オマハ、モンタナ州ミズーリ、アイダホ州ボイジー、ユタ州のソルトレイク.シティ、オクラホマ州タルサ、ケンタッキー州ルイビル、アラバマ州ハンツビル、テネシー州ノックスビル、アラスカ州アンカレッジなどを含む他複数の保守派州の都市にも拡大した。トランプの大統領令に反対するデモは2月最初の週末も各地で行われている。トランプはこの大統領令を撤廃する様子がないため、引き続き多数の抗議者及びトランプ支持者は週末トランプが過ごしているフロリダのパーム.ビーチに押し寄せている。

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