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教育省の長官に指名されていたベッツィ.デヴォスの任命プロセス中、驚異的な反対運動が台頭した。長期的な承認プロセスを経て、7日上院議会で米国政治史上前代未聞のタイブレーカー投票が行われた。偶然にもデヴォスが承認された同日、約2年後に教育省廃止を実現するための法案が紹介された。この一連の動きは、レーガン政権時代から共和党は連邦政府が教育に関与することを否定し、教育省の廃止を目指していたことを回想させる。タイブレーカー投票とは何か?なぜ、保守派は連邦政府が教育に関わる必要はないと主張しているのか?

デヴォスは公立学校に通ったことはなく、彼女の子供も公立学校に通わせていないため、公立学校に関する知識がほとんどないことが公聴会を通して、認識された。また、億万長者である彼女は共和党全国委員会及び多数の共和党に寄付していることでも知られている。彼女は公立学校を廃止し、学生または両親が選択した学校の授業料として政府資金を私立学校に提供する教育バウチャーを目指している女性である。また企業が開始することが可能なチャーター.スクール、及びバイブルを基本にした宗教学校などの「学校の選択」は彼女が目指す教育システムの理想である。公立学校には一定の教育水準があるが、このような学校には教育水準はない。公立学校は全ての学生が入学可能であるが、チャーター.スクールや宗教学校は生徒を選ぶことが可能である。デヴォスの承認に反対した人々はもっと多岐に及ぶ理由によるが、反対運動は特に全国の公立学校の教師の間に拡大し、両党多数の上院議員は電子メール、電話、請願書、手紙などで. デヴォスへの投票拒否を要請されていた。

彼女の承認を拒否するデモ抗議が全米で開催されていた期間、メイン州米国上院議員のスーザン.コリンス及びアラスカ州上院議員リサー.マーカウスキーは議会でのスピーチで、デヴォスには投票できないと公式に表明していた。従って、民主党寄りの無所属2名を含む48人にこの共和党2名を加えた場合、デヴォスを任命するための上院フロアーでの投票は50対50で完全に割れるため、タイブレーカー投票になることは、早くから予測されていた。デヴォスの承認を阻止するためには、民主党はもう一人の共和党議員の協力が必要であったため、議会内でもスピーチを実施し、一部の民主党議員は個人的に他の共和党を説得する努力を行った。しかし、 彼らのリーダーであるミッチ.マコーネルの圧力に対抗する勇気のあった議員は二人の女性議員だけである。

民主党全員及び共和党2名が反対した 50対50の票割れで、前代未聞のタイブレーカーの役目を果たした人物は副大統領のマイク.ペンスである。彼は投票が開始される寸前に議会に到着した。副大統領は連邦政府の立法府及び上院議会の大統領として、米国憲法第1条第3項で、タイブレーカーの役目を果たす権利が与えられている。また副大統領は、1947年に制定された国家安全保障法に基づく国家安全保障理事会メンバーである。上院多数派は彼らの法案制定を容易にするだけではなく、大統領によって指名された重要な官僚指名者の承認も行うため、上院で多数派になることは近年益々重要である。如何なる投票でも50対50の票割れがあった場合、副大統領は一票を投じることが可能であるが、官僚指名者の例でデヴォスのため投票したマイク.ペンスは、歴史上最初のタイブレーカーになったことが注目に値する。

教育省の長官が承認されるまで、議会内外で前例に見られない葛藤があったものの、 教育省を廃止する動きがある。上院議会がデヴォスの承認を確認した同日、ケンタッキー州の米国下院共和党議員トーマス.マシーは、教育省を2018年12月31日に廃止する法案を紹介した彼の声明文で「議会や大統領は任命された者を通して、子供達がどのように、何を学ばなければならないかを指示する憲法上の権限はない。ワシントンDCの選任されていない官僚は、私たちの子供たちの知性及び道徳的発展を担うべきではない」と述べた。また「州及び地元社会は学生のニーズを満たすカリキュラムを形成するのに最適な立場にある。学校には説明責任があるべきだ。保護者は自宅学校、公立学校、私立学校を含めて、子供たちのために最適な教育機会を選択する権利がある」と書いている。

ここ数日間の動きは、ロナルド.レーガン大統領が教育省を廃止することをアピールした時期があったことを回想させる。1980年の選挙でレーガンは教育省を廃止し、州及び地元政府が教育を管理するべきであると主張した。当時の教育議題の重要な問題点は「標準化された試験」であり、試験の成績を向上させるためには連邦政府の援助が不可欠であったため、学校での改善はなく、試験が増えるだけであったとの分析もある。レーガンは1984年3月2日のスピーチ で「技術革新を先導するため、宇宙時代の課題に対応し、勇気、責任、誠実、愛の価値を保持するためには、コケインに引っ掛かり、読み書きの出来ない世代の子供子たちを採用する余裕はない」と述べ、「保守派は教育に対する連邦政府の支出が急増する一方で、適性採点が着実に低下している」ことを指摘した。このスピーチでは麻薬の拡大にも警告しているが、米国の学校は新たな支出プログラムは不要であり、厳しい基準、多数の宿題、生徒の成績を向上する教師に良い支払いをすること、規律を強調し、教育管理を親に戻す必要があると述べ、公立学校の廃止をアピールした。レーガン以来、常に連邦政府の教育省を廃止し、州に任せることを主張する共和党が増えた。加えて、キリスト教の根強い米国社会は一部の宗教指導者が学校での祈り、聖書を基盤にした教育の必要性を求め、公立学校ではそれが不可能であるため、チャーター.スクールや宗教学校を奨励することも珍しくない。

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