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サンフランシスコ米国第九巡回控訴裁判所の3人全員の判事は満場一致で7か国からの移民、難民及び旅行者を一時禁止するトランプ大統領の命令は憲法違反であるとして、大統領令を回復することを主張したトランプ政権司法省の弁護士の要請を拒否した。シアトル連邦控訴裁判所のジェイムス. ロバート判事による大統領令を一時停止する命令を保持する結果になったため、引き続きイラン、イラク、シリア、スーダン、リビア、ソマリア、イエメンの人々は米国に旅行することが可能である。この結論に対するトランプ政権側の選択肢は幾つかある。ワシントン及びミネソタ州が圧倒的に勝利した要因は、彼らには多数の被害を被った証拠があったが、トランプ政権下には、安全保障の理由から一時的に禁止するそのメリット及びで7か国からの人々が危険であるとの証拠を提示できなかった事である。

第九巡回控訴裁判所の判定による29ページの意見書は司法省の主張を却下した理由を明白にしている。またトランプの大統領令は「個人の人生、自由、または財産を正当な法的手続きなしに奪うことを政府に禁じている」憲法第5条修正案に違反していることを明白にした。また、地区裁判所において、ワシントンおよびミネソタ州は「行政命令は少なくとも3つの独立した方法で、様々な外国人の手続上の適法なプロセスの権利に違反すると主張した」と述べている。

トランプ側は、大統領には移民及び安全保障において、決定する権利があるため判事には大統領令を阻止する権力はないと主張した。これに対し、フリードランド判事は「最高裁判所は、 政治的部門が移民に関し未確認の権限があり、またはその文脈で政策立案する時、憲法の対象ではないとの見解を繰り返し及び明白に拒否している。議会は外国人の規制に対する未確認の権限があるとの議論を拒否し、裁判所は議会が憲法上の理由で選んだかどうかを検討することが可能であることを明確にした。また「裁判所は国家安全保障上の問題に関して、政治的部門の行動を見直すことに無力ではない」と書いた。また「法律を解釈することは司法の役割であり、我々の決定は(1)滞在申請者はメリットのある可能性が高いことを強く示しているか(2)滞在中に申請者が修復不可能な損害を受けるか(3)滞在の発行は手続に関心のある他の当事者に実質的な損害を与えるかどうか(4)公共の利益が存在するかどうかの4つの疑問に基づいている。

トランプ側はこの大統領令によって影響を受けた人々はわずか109人だけであり、さほど影響はなかったと主張した。しかし「大統領令の影響はすぐに拡大した」と反論し、数十万のビザが停止され、外国の空港で米国に向かう飛行機の搭乗を阻止され、ビジネス及び大学に多大な負担があったことを詳細に明記した。フリードランド判事は「具体的には、大統領令の影響により、影響を受けた7か国の国民である教員および学生は、大学の教育および研究任務が損なわれたと主張した。これらの学生や教職員は研究、学術的連携、個人的理由、海外の家族訪問のため旅行することはできなかった」と述べた。また、① 大統領令は7か国の国民がワシントンおよびミネソタ州に入ることを妨害した。② その結果、これらの人々の中には州立大学に入学しない者もあれば、教授としてそれらの大学に行くことを阻止された人、研究を阻止された人、一旦国外に出た場合、戻ることが許可されない人もいた」との事実を説明し、多数のビジネスおよび大学は実際に被害を受けた証拠を提起した。

トランプ大統領はこの判定に素早く反応し「裁判所で会いましょう。我々の国の安全保障は危機にあります」とツイートした。トランプはホワイトハウスに待機していた記者団に第九巡回控訴裁判所は「政治的」な判決を下したと批判した。彼の政権は第九巡回控訴裁判所の判定に反論する機会を与え、14日間の期限を提供された。この期間内に ⑴ 同じ第九巡回控訴裁判所で9人の判事による拡大したパネルで論議する。または ⑵ 最高裁に上訴する事が可能である。⑶ 大統領令を完全に廃棄するなどの選択肢がある。これらの7か国の人々が安全保障をどれだけ脅かすのかその十分な証拠を提供することが不可能であったため、9人の判事で同じような論議を展開しても、恐らく同じ結果になる。14日以内にトランプが指名したニール.ゴーサッチ判事が承認される可能性はないため、仮に最高裁がトランプ政権のケースを受けると決定した場合、リベラルと保守派判事の4対4に分かれるため、第九巡回控訴裁判所の判定が最終的な結論になる。ホワイトハウスは最高裁に上訴することも大統領令を無効にすることも公表していない。もし、最高裁に上訴すると決定した場合、被害を受けた14州も同じくトランプ政権を告訴するため、本格的な法廷紛争になる。ゴーサッチ判事が最高裁に就任した場合、保守派判事は5人になるが、シアトル連邦判事のジェイムス.ロバート判事側が敗北するとは限らない。ゴーサッチ判事はすでに司法部門を攻撃しているトランプに対して「狼狽し、落胆している」と失望を表明した。

結論として、3人の判事は彼らが大統領の権限をチェックする権威があることを明白にし、多数の証拠に基づき、一時的な停止であっても有害であると判断した。トランプ側はこれらの7か国の移民、難民および旅行者がアメリカ市民を傷つけたという証拠を提示することが不可能であった。最高裁に上訴する場合、その十分な証拠を提示する必要がある。一方、ワシントンおよびミネソタ州の弁護士は、この大統領令は著しく多数の人々に影響を与え、ビジネス及び大学に損害を与えた証拠を提示した。また、州側の弁護士はトランプ政権がイスラム教徒を差別しているという多数の証拠を提示し、特定の宗教的差別は憲法違反であると主張した。しかし、両側の論争は一部、大統領の権限と司法(裁判所)の権威を測りにかけた論争を展開する側面もあった。第九巡回控訴裁判所の判定は、トランプの移民停止の大統領令に宗教的差別があったかどうかを明白にせず、憲法及び民主主義の根本的観点から満場一致でシアトルのロバート判事の命令を保持する決定を下した。トランプが選挙キャンペーン中「イスラム教徒の米国入国を一時的に停止する」と公約し、それを頻繁に繰り返したことは、テロリストの恐れが動機であり「イスラム過激派」という言葉のイメージから受ける想像上の敵を作り上げることによって、ほとんどイスラム教徒の人口で占める7か国からの人々を禁止する大統領令に繋がったと思われる。

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