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ドナルド.トランプ大統領は約10日前、具体的に主要メディアである幾つかのニュース機関の名前を挙げ、それらはフェイク.ニュースであるとツイートした為、上院米国議員の共和党古参ジョン.マケインはメディアに対する弾圧は独裁政治の始まりであると述べた。事実メディアを制限する独裁的兆候がないとは言えない状況である。トランプ氏は保守政治活動協議会(CPAC)で再度「メディアはアメリカ人の敵である」と述べたため、メディアとの戦争になっている。なぜ、トランプ氏はメディアがフェィク.ニュースであると執拗にアピールするのか?

トランプ氏は2月17日、ニューヨーク.タイムス(NYT)やCNNはフェィク.ニュースであり、それらのメディアは「私の敵ではない、アメリカの人々の敵である」とツイートした。彼は不動産業、リアリティ.ショー、モデル斡旋ビジネスでメディアの注目を集めていた30年以上前からメディアのニュースを逆手に取る歴史があり、キャンペーン中からメディアを敵対視していた。特に諜報部はロシアがトランプを勝利させるため選挙に関与したと報告したこと、大統領就任前、彼の安全保障顧問であったマイケル.フリンはロシアの外交官と接触した事実が公表されたこと、最近ではこれらのスキャンダルに関連する調査を実施する議会の動きがあることが、フェィク.ニュース発言をエスカレートさせている背景にあるが、多数の議員は悪い兆候であると見ている。アリゾナ州米国上院議員ジョン.マケインは18日NBC ニュース Meet the Pressのホストであるチャック.トッドとのインタビューでメディアに対する弾圧は「独裁者が始めることです」と語り「言い換えれば、権力の強化」ですと述べた。また「歴史を見ると、独裁者がまず行うことは、報道機関を閉鎖することです。トランプ大統領が独裁者になろうとしているとは言いません。私は歴史の教訓を学ぶ必要があると言っています」と語った。

しかし、トランプ氏は24日のCPACで匿名の情報源を使うメディアは不正直であると主張し「私たちがフェィク.ニュースと戦っていることを皆さん全員が知ってほしいです。それは、フェィク、偽物、フェィクです。彼らは報道関係者として正直に報道するプロの義務を負っています。しかし、キャンペーン全体を通して見たように、今でもフェィク.ニュースは真実を伝えていません」と再度強調した。NYTの編集長ディーン.バケェは今朝CNNとのインタビューで、「匿名の人々はドナルド.トランプを搾取するため我々を引き込んでいる人々ではない。これは政府の方向性を心配している人々である」と述べ、名前を公表せず政府を批判する人々がいても驚くことではなく、長年続いている慣例であると語った。また、トランプ氏も特に「彼に役立った時、彼の評判を傷つけたとき、長年のキャリアで彼は匿名の人物だった」と述べ、情報源が誰であるかを常に知っているが、書かれていることが正確で真実であり「正しい視点を提供している限り問題はない」と語った。

トランプ就任後のフェィク.ニュース発言の発端は、彼がホワイトハウス(W.H)に入った直後マーチン.ルーサー.キング.ジュニア(MLK)の巨像が除去されたと複数のメディアが報道したことである。しかし、W.Hを取材する記者は各ニュース機関を代表する同じメンバーであり、W.Hの内外を長年知っている記者達であるが、ある時点で巨像は記者団の背後に隠れていた可能性があったことを認めた。トランプは、この一人の記者の間違いを利用し、フェィク.ニュースを伝えたとメディアを批判し始めたことが就任後最初のメディアとの対立である。しかし、W.Hはトランプ氏のみでなく、ケリアーン.コンウェイ、報道官ショーン.スパイサーもキャンペーン中から現在に至るまで事実に反した発言を頻繁に繰り返している。死人の投票も含む数百万人の不正投票、ケンタッキー 州でボーリング.グリーン殺戮が発生したなど事実無根のフェィク.ニュースを促進している。

フェィク.ニュースであると主張するトランプ氏による最近のメディアに対する批判は不法移民の強制送還についてである。17日NYTを含む幾つかの主要メディアはW.Hが全国の不法移民「強制退去の一環として100,000人の国家警備隊を使用する計画がある」と報道した。加えて、トランプ氏は国境整備の強化を公約しているため、15,000人の新しい国境警備隊及び移民執行員を雇用する計画を公表していたが、国土安全保障省の長官ジョン.ケリーは、いずれの計画にも同意していなかった。ケリー氏は今月キャピトル.ヒルの議員に「今後数年以内に国境で10,000人及び5,000人の雇用を得るとは思わない」と 説明した。また「むしろ、これらの機関で少ない人員は既に良く訓練された質の高い人々であることを明確にし、訓練と基準を節約しない」と述べ、量より質を強調した。26日のワシントン.ポストによると、W.Hは報告されている詳細について争うことに関心がなく、むしろ事実が報道された後に「メディアは敵である」として、その話を利用することが戦略である。メディアとのバランスを図るため、情報の吟味を避けることは「立つべき足がないことを実感している」からである。

大統領とメディアの衝突はトランプ氏が最初ではなく、歴代多数の大統領は多少なりとも何らかの経験をしている。オバマ氏はバーサー運動を促進した責任の一部はフォックス.ニュースにあると見ていた。トランプ氏の問題は、メディアの役目を理解していないことである。報道官スパイサーは24日、カメラを利用しないグループとの個人記者会見に参加可能なメディアを指定し、NYT、CNN、ポリティコなど大手メディアを除外した。一方、NBC、ABC、CBS、フォックス.ニュース及び小規模保守派のメディアであるワシントン.タイムス、W.Hの政策戦略家であるステーィブン.バノンが以前経営していたブライトバートの参加を許可した。

トランプ政権は報道のバランスを考慮せず、メディアと戦う姿勢を明白にしたため、非常に感情的な選択をしたようである。CNNによると、タイムスとAP通信は24日ボイコットした。また、トランプ氏はホワイトハウス特派員協会(WHCA)の主催により、4月に開催される恒例の記者夕食会には参加しないとツイートし、メディア関連のイベントを避ける姿勢を表明した。これはほぼ完全なメディア閉鎖であり、メディア抑圧及び対抗は前代未聞のレベルに発展している。議会が独立した機関を利用して、トランプ氏とロシアとの関連を調査することを検討し始めたため、彼の支持者にメディアの言っていることを信じるなとのメッセージを送っている先制的戦略であるかどうかは不明である。しかし、トランプ氏が完全に潔癖であるならメディアを恐れる必要はないはずである。それとも、マケイン氏が指摘した通り、独裁政治の始まりの兆候なのだろうか?

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