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トランプ大統領は1月25日、不法移民に対処するための大統領令に署名した。これには、サンクチュアリー.シティ (聖域都市)と呼ばれる不法移民を保護する州に対する資金を停止することが含まれている。司法省長官ジェフ.セッションズはその執行命令に従うため27日、ホワイトハウスの記者会見に参加し、連邦政府の助成金を保留すると語った。連邦助成金は、暴力、犯罪、精神問題、公衆衛生など様々な問題と対処するため利用されている。また、アフォーダブル.ケア.アクト(ACA)またはオバマケア下で拡大したメディケイドを通して低所得者に医療保険を提供するため利用されている。連邦政府の移民法を州に強制し、同意しない州に対して、その連邦助成金を強引に停止することは可能であるか?

トランプ政権が公開したその移民法の大統領令は、米国に違法入国した多くの外国人及びその国のビザの条件に違反した者は、国家の安全及び治安にとって「重大な脅威」となり、米国で犯罪行為を行う外国人は特にそうであると述べている。また、全米のサンクチュアリーは米国から外国人を除去する試みを故意に阻止する連邦法に違反していると主張している。これらの管轄区域は「アメリカ国民および我々共和国の構造に計り知れない害をもたらした」と述べている。サンクチュアリー.シティは地方の法執行機関が連邦当局と協力し、不法移民を拘束する行為を制限する一定の都市または管轄区域について言及する。情報源によって数値は微妙に異なるため正確な数は不明であるが、移民局の調査によると、そのような管轄地区は約120存在する。セッションズは記者会見で「このような政策は継続することはできません。彼らは危険な犯罪者を街頭に放置することで我々の国の安全性を低下させています」と述べた。

オバマ政権下でサンクチュアリー.シティに連邦政府が提供してきた資金は移民だけでなく、メディケイドを通して医療保険を州の低所得家庭に提供することにも一部役立っているため、メディケイドを拡大した州にその資金を停止することは、特にオバマケアの撤廃に失敗している現在困難であると言われている。28日のCNN Moneyによると完全な共和党州であるカンザス州はメディケイド拡大に同意した。低所得の成人はこれまで31州で1,100万人がメディケイドを通して医療保険に加入した。そのような状況下で、セッションズは、州及び地方政府が資金を受理するためには連邦の移民法に従うことを明白にする必要があると述べた。

セッションズは連邦助成金が欲しければ、連邦移民法に従い、地方の法執行機関が連邦当局と協力し、不法移民を拘束するよう迫っているため、サンクチュアリー.シティを設置した州のリーダーにとって脅威的な展開になっている。しかし、法的にそれが可能であるかという疑問がある。議会の認可がなく、チェックとバランスに欠け、大統領による独断的指示に従わせるという法律が正当であるかどうかである。事実、米国最高裁は1997年のプリンス対米国合衆国の判例で、連邦法を執行するため「連邦政府が指令する」ことは憲法修正第十条に違反すると判定した。これは銃規制に関する判例であるが、過半数を代表して意見書を公表した判事は昨年2月に他界したアントニン.スカリアである。1993年11月30日、当時大統領であったビル.クリントンは1968年の銃規制法を改正した銃の暴力防止法であるブレイディ法に署名した。この法は、銃器の所有を既に禁止されている人に銃器販売を防ぐため、バックグラウンド.チェックを確立することを要求した。スカリア判事は、このような裁判事例に正確に対応する憲法上の解釈はないと述べた。しかし、バックグラウンド.チェックを確立するため管轄の法務執行当局から情報を要求しているこの法は、歴史、慣行、憲法の理解を基本に、米国憲法修正第十条に違反すると決定した。

加えて、最高裁は2012年6月28日、ACAまたはオバマケアに関し歴史的な判定を下した。強制加入による罰金の請求は合憲であると決定した。しかし、ACA下で拡大されたメディケイドに関しては、その拡大を連邦政府が強制するのではなく、州の裁量権に委ねるべきであると判定した。結局、州は助成金の利点を知ったため、オバマ大統領の任期中、メディケイドを拡大する州が増え、特に低所得者の多い共和党州で大幅に拡大した。自発的にメディケイドを拡大した州にはサンクチュアリー.シティを規定している州も含まれているが、現在オバマケアは生存しているため、その助成金を停止することは困難であると思われる。ロスアンゼルスの市長 エリック.ガルセッティは1月から、この大統領令と戦うことを表明している。27日CNNのアンダーソン.クパーとのインタビューで、メディケイドは連邦及び州との連携プログラムであるため、サンクチュアリー.シティの崩壊を目的とする行政命令に従わない州に助成金を提供しないと脅す行為は憲法違反であると指摘した。ガルセッティ市長は、トランプ政権の行政命令は「違憲であるばかりでなく非アメリカ人的である」と述べ、最高裁は地方及び州政府が望むこと又は決定することに対して、財務的な側面から銃を突きつけるようなことはできないと決定したと語った。

要するに、最高裁のプリンズ 対米国合衆国を含む他複数の判例は、連邦政府が州及び地方の法務執行当局に不法移民の拘束を要求することが憲法修正第十条に違反すると判定している。加えて、既に多くの州及び地元の法律は警察官が合法性の疑わしい移民を拘束及びまたは尋問を行うことを禁止している。最高裁はACA下のメディケイド拡大についても、連邦政府が州に強制することは違憲であると指摘した。そのような解釈から、セッションズの威圧的発言は憲法違反であり、サンクチュアリー.シティを打破する行為そのものも憲法違反であることを示唆している。従って、この大統領令を行使する動きが開始された現在、トランプ政権は法的挑戦に直面する可能性がある。

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