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トランプ大統領は30日で就任100日を迎えるが、折しも今週は重要な議題がある。共和党が完全な多数派であるにも関わらず、前政権よりもっと予算交渉に難航していることは皮肉な事態である。議会が今週予算案を通過しない場合、政府閉鎖に追い込まれる危機もあるが、トランプ氏はその予算案に彼が望む資金が含まれていない場合、その予算案に署名することを拒否すると言われている。彼は政府閉鎖の主要因になる可能性がある皮肉な問題に直面している。就任100日が迫っている今日、支持率が先月より幾分向上したトランプ氏は、憶測可能な理由により、100年以上続いている恒例のホワイトハウス記者夕食会に参加せず、キャンペーン.スタイルの集会に参加するとの前代未聞の決定を明白にした。

10日以上前、米国病院協会、米国医師会、米国病院連盟、米国商工会議所、保険会社などの医療業界及びビジネス団体はトランプ氏に手紙を送り、オバマケア補助金を継続するよう要請した。これらのグループは、米国の健康保険制度と医療市場の安定、及び今後数年間で医療コストを削減するためには確実な資金調達が不可欠であることを強調した。また、民主党議員は、重要な食品及び薬品の安全性の基準、水及び空気清浄の基準を弱体化する結果になるFDAやEPAに対する資金を削減することで、防衛費を大幅に増大し、加えて不要な壁建設に10億ドルも予算をかけることを提案しているトランプ氏の予算計画に反対している。しかし、ホワイトハウスの行政管理予算局長であるミック.ムルヴァニーはトランプ大統領の国境壁建設計画の資金調達と引き換えに、オバマケアの補助金に資金を提供することを提案したため、上院及び下院議会の複数の共和党及びほぼ全ての民主党議員は壁建設の予算に反発している。

継続的予算法案の制定には多大な紛争があるため、今週末政府が閉鎖される危機の暗雲が漂っている。予算局長ムルヴァニーは23日、壁建設の資金が含まれていない予算法案に大統領は署名しないだろうと述べた。ホワイトハウスの大統領首席補佐官のラインス.プリーバスは今日NBC のMeet the Pressでのインタビューで「国境の安全性」を強調した。また、壁建設は大統領の優先課題の一つであると述べ「大統領の優先事項が適切に反映されている限り、また国境壁と国境の安全保障に十分な柔軟性がある限り、大丈夫だと思います」と語った。連邦政府の予算は28日に期限切れになるため、今週木曜日の夜12時までに通過しない場合、トランプ氏の就任100日目の最後の週は最悪な記録を残すことになる。下院議長ポール.ライアンは昨日午後、共和党メンバーとの記者会見で、彼の優先課題は予算案を通過することであり、民主党の支持が必要であることを明白にしたが、ほとんど具体的なことは何も語っていない。

現在見られる予算法案の取り組みは、オバマ政権時代と明白に異なる点がある。オバマ政権下では民主党上院の予算議長と下院の予算議長であったライアンが交渉することで超党派の予算法案を成立させた幾つかの成果がある。また、オバマ大統領とほぼ一体化していた民主党代表者と共和党がホワイトハウスで交渉することもあった。しかし、トランプ政権下ではトランプ氏を代表するホワイトハウスの側近らの干渉が目立っている。3方向からそれぞれ異なる主張をした場合、議会両党の交渉は極度に困難であることを示唆している。通常、予算法案は両党の議会メンバーが行うことで交渉を可能にしているが、トランプ氏の壁建設の予算要求が問題を複雑化させている。上院議会民主党少数派リーダーのチャック.シューマーは18日の記者会見で、法案の交渉にホワイトハウスが関与しない限り、予算法案の合意に達することは可能であり、彼を含む民主党は早く交渉を成立させるため超党派の法案を支持する意思があると語った。シューマーは、政府閉鎖の危機は上院、下院、ホワイトハウスを支配する共和党が背負っているが、彼らも政府閉鎖を望んでいないはずであると語った。

公約したことの全てを実行することは全ての大統領にとって不可能である。特に予算が伴う計画については、その計画のメリットと意義について、専門家の意見に従うことが通常である。例えば、国境線には川があるため地形を破壊するとの意見、巨大壁の建設費用は超非現実的であると指摘している。しかし、過剰で無責任な約束に固執し、メキシコ大統領は繰り返し拒否を表明しているにも関わらず、トランプ氏は「最終的にはメキシコが支払う」ので、壁建設を着手すると主張している。超党派の議会メンバーが交渉に成立した場合、予算案には壁建設の費用が含まれていない可能性があるが、皮肉なことにトランプ氏は署名しないことで政府閉鎖に追いやり、悪評を招くか、または壁建設には何らかの妥協点を見出すかのどちらかを選択しなくてはならない。

2月頃まで、ライアンは壁建設を支持していたが、彼はこの提案に風見鶏的である。支出に慎重な彼が実際に 10億ドルの予算を調整するかどうか疑わしい。彼のトーンは予算案を通過させることを誓約しているが、トランプ氏が個人的に描いている国境での「美しく巨大な壁」の予算を調達するとは述べていない。彼は過去に民主党との幾つかの交渉で予算を成立させた経験があるため、ホワイトハウスではなく、民主党リーダーらと交渉することを望んでいるようである。トランプ大統領就任100日目を意識し、23日に公表された最新の世論調査は一ヶ月前の35%から37%を幾分向上し、40%から42%まで回復した。ABC/ワシントン.ポストの調査ではトランプ氏に対する総合評価は42%であり、彼を支持しない率は53%である。また、NBC/WSJの調査では支持率40%に対して、不支持率は54%である。この数値は、オバマ氏の61%、ジョージW.ブッシュ及びビル.クリントンの50%代に比較すると、近年歴代大統領の中では最低支持率の記録である。

また、トランプ氏は2月下旬に宣告した通り、今月29日に予定されている就任最初のホワイトハウス記者夕食会に参加せず、集会を開催する。昨日投稿したツイートにはペンシルベニア州での集会を「楽しみにしている」と述べているが、メディアを敵対視している彼にとって、居心地の悪い記者団との夕食会より、キャンペーン.スタイルの集会で彼の支持者である群衆の前に立つことの方が彼にとっては気楽であるようだ。また、記者夕食会では、通常大統領はスピーチで始終知的冗談を連発し、来賓を笑わせる慣例がある。トランプ氏はほとんど冗談を言わない事で知られている通り、彼は冗談が得意な人物ではない。それも別の理由であると思われるが、暗殺未遂の銃傷を受け病院で治療を受けていた為、1981年に欠席したロナルド.レーガンを除き、恒例の記者夕食会に参加しない大統領は1914年の開始以来トランプ氏が初めてである。

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