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トランプ大統領のパリ協定離脱発表後、オバマ前大統領はトランプ大統領の名前を出すことはなく、2015年パリ協定の経緯と成果を簡明に説明する短い声明文を発表した。米国の富豪者を先頭に多数の市長、州、都市の代表者はパリ気候協定に合意した他国に参加するため国連との交渉を進めている。多数の世界のリーダー及び組織の代表者は地球を救うことの決意を発表し、気候変動に米国大統領がどのような態度であろうと、動揺されることも影響を受けることもなく、益々パリ協定に真摯な熱意で取り組む決意を表明した。

トランプ大統領がパリ協定から離脱することを決定した後、オバマ前大統領はこの協定の意義について次のような声明文を発表した。一年半前、世界は低炭素の進路を設定し、子供たちに残す世界を守るため、初めて世界的な合意に沿ってパリで結束しました。それはその達成を可能にした世界のステージで安定した道義に基づくアメリカのリーダーシップであり、他多くの国々にも視野を広げることを奨励した大胆なアメリカの野心でした。リーダーシップと野心が可能にしたものは、風力及び太陽光産業のようなアメリカの民間成長産業の革新と公共投資であり、近年給与の良い幾つかの最新雇用の流れを作り出した産業は、私たちの歴史の中で最長の雇用創出に寄与しました。簡単に言えば、民間部門は既に低炭素の将来を選択しました。また、その未来に向けて努力してきた国々にとって、パリ協定は企業、科学者、技術者がハイテク、低炭素投資、及び革新を前例のない規模で引き出すための扉を開きました。パリ協定に残っている国は、雇用と産業のメリットを享受する国になるでしょう。私はアメリカがその最前線にいなければならないと思います。アメリカのリーダーシップが欠乏しても、この政権が将来を拒絶する少数の国々に加わっても、私たちの州、都市、そして企業は一歩踏み出し、その道をリードし、将来の世代のため私たちが保持している一つの惑星を保護すると私は確信しています。

このオバマ前大統領の表明と並行し、米国気候変動のリーダーシップは連邦政府から地方のリーダー達にシフトしていることを示唆する状況が見られる。1日のニューヨーク.タイムスによると、米国の都市、3州の知事、30人の市長、および100以上の企業、80人以上の大学長、及び無名のグループはパリ気候協定に合意した他国の貢献に参加するため、国連との交渉を進めており、温室効果ガス排出目標を満たすことを公約する国連への計画を提出する準備を開始した。この取り組みを調整しているニューヨークの元市長マイケル.ブルンバーグ(左)はインタビューで「米国が協定に留まっていた場合、アメリカがやろうとしていた全てのことをするつもりです」と語った。国連枠組み条約の元事務局長であるクリスチャニア.フィゲレスは、パリ協定の完全締約国ではない団体には正式な仕組みがないと述べているため、現時点でどのように国連にその計画を提出するのか不明であるが、フィゲレスはトランプ政権の決定は「空想的なメロドラマ」であると表現し、米国政府は「数年間正式な撤退は行われないため、国連に排出量を報告し続ける必要がある」と述べた。しかし、フィゲレスはブルームバーグ.グループの提出は、パリ合意書の署名国による進展を国連がまとめた将来の報告書に含めることができると述べた。現在2015年協定の一環として195カ国が温室効果ガス排出削減に取り組んでいる。気候変動のリーダーシップは、特に米国の場合、連邦政府から地方政府に移動しているが、政治的には独立派であるブルンバーグは、気候変更の国連特使であり、トランプ政権の気候及びエネルギー政策に対する批評家の一人である。米国は現在2025年の排出削減目標の約半分を達成しているが、残りは連邦政府による自動車の燃費基準などの規制に影響を受ける。

海外のリーダー達もトランプ政権の決定に反応している。2日のロイターによると、ドイツ首相のアンゲラ.メルケル、欧州連合(EU)のドナルド.タスクは間違っていると率直に批判した。メルケルは「地球の未来」が重要であると感じている全ての人々にとって「母なる地球」を守ることに成功するため「この道を歩み続ける」と述べた。米国と同様に最大の炭素排出国である中国の国務院総理リー.クーチアンは、昨日ブリュッセルのEU関係者らとの会議で、パリ協定への完全な実施を約束した。タスクは欧州が「中国との気候変動に関する協力を強化している。米国のパリ合意離脱決定は大きな誤りであると確信している」と語った。ドイツの強力な自動車業界は「遺憾」な米国の決定後、欧州は競争力を維持するため、環境基準を再評価する必要があると述べた。インド及び他の国はパリ協定での義務を維持し続けると述べている。ロシア大統領のウラジミール.プーチンは、米国は「2015年の取引に留まるべきであるが、トランプを裁くことはしない」と述べた。フランス大統領エマニエル.マクロン(中央)は英語で声明を公表し「惑星を再び偉大にする」時が来たと語り、フランスは気候変動との戦いを維持するため、米国の州及び都市と協力すると述べた。世界気象機関は、排出量削減協定からの米国の撤退は、最悪のシナリオで世紀末までに摂氏0.3度を地球の気温に追加する可能性があると推定した。ニューヨーク、カリフォルニア、ワシントン州の知事は、パリの目標に沿った「気候同盟」を創設すると発表した。

3日CNNの State of the Union のホスト、ジェイク.タッパーとのインタビューで、国連米国大使のニキ.ヘイリーは「トランプ大統領は、気候は変化しており、空気汚染はその一部であると信じています」と述べ、トランプの決定後、世界の各地で驚異的に反応している状況下で、トランプを擁護した。彼女は、オバマ大統領下で合意された協定では条件を満たすことができなかったため、協定から「抜け出した」と述べた。トランプはオバマ政権下で合意されたパリ協定は、経済的側面から米国には不利であると考えているようであるが、その離脱の決定は世界の風潮と逆路線を選んだ彼の本能的世界観を表現していると思われる。

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