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シャーロッツビルの事件後、南北戦争の連合軍の象徴であった銅像およびモニュメントの撤去活動が全国各地で促進されている。ここ数日間で現在15の都市では既に撤去し、同数の都市は現在考慮中である。トランプ大統領は今朝連続ツイートを通してこの活動に抗議した。連合軍のシンボルである銅像およびモニュメントを撤去することは賛成派および反対派にとって何を意味するのだろうか? 歴史家は15日にトランプがトランプ.タワーで記者団に表明したような意見の類にどのように反論しているだろうか?

特に南部州に多く見られる連合軍(又は南軍)の象徴である銅像およびモニュメントの設置は南北戦争の再建後、19世紀後半に制定され1965年まで続いたジム.クロウ法によって促進された。1896年からアメリカ州のすべての公共施設で人種分離を義務づけた1890年代後半から、白人が公民権運動に反対した1950年代後半までの期間に多数の連合軍の将軍および兵士の銅像が建てられた。その歴史的背景から推測すると、連合軍の象徴であった銅像およびモニュメントには人種差別の爪痕があることを意味する。従って「全ての人類は平等に創造されている」との独立宣言の基本原理を重視するリベラル都市の市長が、これらの爪痕を除去する決定をすることには意味がある。加えて、最悪の暴力と惨事に発展した12日のシャーロッツビルの事件の再発を防止するためには、人種差別者、白人優越主義者、ネオ.ナチスを含むアルト.ライト.グループが選択する可能性がある連合軍のシンボルがある集会の場所から銅像およびモニュメントを撤去する事は道理的である。

Image result for images of removing confederate monumentsバルチモア市:撤去前のロバートE.リーの銅像

一方、一般的に南部州の住民は撤去に反対する傾向がある。最も単純な理由は歴史の象徴であること、および先祖が連合軍の軍人または兵士であったため、エモーショナルな理由で撤去を希望しない場合がある。トランプは15日記者団の前でロバートE.リーの銅像について口論した時、ジョージ.ワシントンもトーマス.ジェファーソンも奴隷を所有していた為、リーの銅像を撤去するならワシントンおよびジェファーソンの銅像も撤去しなくてはならないとし「終わりがない」と述べた。今朝6時過ぎ一連のツイートで撤去に反対するメッセージとして「私たちの美しい彫像やモニュメントを除去し、偉大な国の歴史と文化を切り裂くことを悲しむ。歴史を変えることはできないが、それから学ぶことはできる。ロバートE.リー、ストーンウォール.ジャクソン …. 次は誰か、ワシントン、ジェファーソン? とても愚かである。また、私たちの都市、町、公園から取り除かれる美しさは多大に欠乏し、決して交換することはできない」とエモーショナルな抗議を展開した。

トランプがロバートE.リーと初代大統領ジョージ.ワシントンを同等化しているコメントは、彼の個人的弁護士ジョン.ダウドが第三者から受けたメールの内容に非常に類似している。16日のニューヨーク.タイムスによると、トランプの弁護士は彼が受理した電子メールを保守派のジャーナリスト、政府関係者、友人にフォーワードした。その内容はワシントンとリーはいずれも奴隷を所持し、いずれも支配政府に謀反を起こし、二人の男性の戦術は今でもウェスト.ポイントで指導され、両人は偉大な人間であり、偉大なアメリカ人であり、偉大な指揮官であり、どちらもアメリカを救った。従って「文字通り、2人の男性間に違いはない。リー将軍に反対し、ワシントン将軍を支持することはできない」と述べた。また、ダウドは「黒人の生命も大事」を意味するブラック.ライフ.マター(BLM)は「テロ集団に完全に浸透した」と書き、黒人をテロリストと同等化する差別的発言をすることで分離主義者の内戦宣伝のメッセージを送ったと分析されている。トランプは15日トランプ.タワーで記者団にシャーロッツビルでのロバートE.リーの銅像の除去決定に抗議したアルト.ライト.グループを擁護した。その時、彼が語ったことはその電子メールの内容と驚くほど似ている。

Image result for images of removing confederate monuments何軍兵士

トランプを含む彼の個人的関係者または友人は、米国分離の先導者と英国の権力から独立することを決意した建国の父を同等化していることを示唆している。これらの同等化は「虚偽の同等化」と呼ばれ、例えば、シャーロッツビルの殺人行為さえその責任を別の側にも押し付けることを正当化するためアルト.ライトのような極右グループが生み出した戦略である。しかし、これが歴史の解釈に及んだ時、非常に大きな問題があると歴史家は指摘している。ハーバード大学の歴史学者アネット.ゴードン.リードは、完璧な男性達ではなかったワシントンとジェファーソンのような指導者は米国の創造を援助した人たちであり、ロバートE.リーやストーンウォール.ジャクソンのような連合軍の将軍はその創造された米国に反する行動を取った点では大きな違いがあるとし、連合州と「道徳的問題を勘違いしている」とリード教授は述べた。また、教授は「これは個人の個性とその欠陥に関する問題ではない。奴隷制度を維持するため、およびアメリカの結合を破壊するため政府制度を組織した人々に関するものです」と述べた。

Image result for images of removing confederate monuments                              ニューオリンズ

つまり、建国の父が築いた合衆国とその分裂を図った双方には、歴史的に共通点はないと指摘している。歴史的視点から連合軍のシンボルである銅像およびモニュメントを撤去することについては、歴史家は慎重であり、一般的アメリカ人もそれぞれ意見は異なる。トランプ及び彼の同盟者のような人々の意見に類似した理由で反対する場合もある。一方、撤去することに同意する人々は米国の奴隷制度の歴史を誇りに思わないためである。特に、人種差別が要因で殺人事件が発生した場合、連合軍のシンボルの除去につながる。その一例は 2015年6 月 17日チャールストンの黒人教会で9人が白人至上主義者に殺害された事件を受けて、サウス.キャロライナ州の元共和党知事(現在国連大使)のニキ.ヘイリーは連合旗を同州政府の建物の前から除去する決定をした。皮肉なことに、アルト.ライト.グループが連合軍のシンボルを残すため、抗議活動を展開すればするほど、そのシンボルは除去される傾向が強くなる事を示唆している例はここ数日間の撤去運動である。

Map of Confederate Monuments         By New York Times

しかし、撤去が破壊につながるとは限らない。多くの場合、地元の博物館に移動される。既にロスアンゼルス、サンディエゴ、オースティン、セントルイス、フランクリン、ルイビィル、ニューオリンズ、ブルックリン、バルチモア、フレドリック、ロックビル、ダァラム、ゲインスビル、オーランド、セイント.ピーターズバーグ (地図赤文字)の15都市が連合軍のシンボルを撤去した。シャーロッツビルは事件のショックからの回復を待っている状況であるが、他にダラス、タンパ、ボストン、ワシントンD.Cを含む合計15の都市は計画または考慮中である。最も理想的な方法は米国の幾つかの箇所に大きな連合軍の銅像およびモニュメントのみを展示する博物館を建設することで、紛争を大幅に減少することは可能であると思う。

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