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Image result for images of bipartisan budget negotiation on Sep. 6, 2017 at White House

驚くことに、トランプ大統領は昨日午前中、両院超党派のリーダー達及び財務省長官を含む少数メンバーとの予算交渉で、簡単に民主党側の提案に合意した為、共和党リーダー及び 一部の共和党は多大なショックを受けている。特に、債務限度を引き上げるために繰り返し投票しなくてはならないシステムを永久的に排除する提案に同意したため、かなり失望したライアンは今日、ニューヨーク.タイムスとのインタビューでトランプの動機について語った。一方、財務省はこの動きを歓迎した。予想外の展開となった、超党派の交渉は完全に民主党が勝利した。共和党が悪夢と呼んでいるトランプの不可解な政治的変化は両党にとって何を意味している?

6日、ホワイトハウスの大統領執務室で副大統領マイク.ペンス、財務省長官スティーブン.マヌーチン、上院議会多数派共和党リーダーのミッチ.マコーネル(ケンタッキー)及び少数派民主党のチャック.シューマー(ニューヨーク)、下院議会の議長ポール.ライアン(ウィスコンシン)及び少数派民主党リーダーのナンシー.ペロシによる交渉が行われた。交渉の課題は債務引き上げ、ハリケーン.ハービィ救済資金、政府に資金を提供する予算案についてであった。民主党代表者は連邦債務限度引き上げ及び政府資金に12月中旬まで、及び3か月分のハービィ救済を提案した。先週、マヌーチンはハービィ救済費用を提供しなくてはならないため、債務引き上げは絶対的に必要であると公的に語っていたが、政府に提供する予算には1年間の長期的融資を希望していた。共和党リーダーは債務引き上げ期間を長期で18か月、短期で6か月を希望していたが、トランプは民主党リーダーのシューマー及びペロシの提案を支持し、引続き財務交渉を行うことに同意した。

議会が頻繁に直面する問題は連邦政府の債務限度引き上げであるが、民主党代表者はトランプ大統領と主な課題に合意した。7日のワシントン.ポストによると、両側は「議会が繰り返し債務上限を引き上げるという要件を永久的に排除する政策を追求する」ことに合意した。シューマー及びペロシはこの件について、議会の承認を必要とする計画を確立するため、今後数か月間協議することに昨日トランプと合意した。両院民主党リーダーはトランプと合意したこの目標を12月までに達成することを望んでいる。ホワイトハウスの報道官サラ.ハッカービー.サンダーズは「大統領は議会の指導者に対し、債務限度額についての永久的な解決策を見つけるよう奨励しています。そうすれば投票はそれほど頻繁に政治化されません」と述べた。米国政府は、税金や手数料による歳入より出費が多い傾向があり、お金を借り入れるため負債を発行することによってそのギャップを補っている。政府は債務限度又は債務上限と呼ばれる一定の限度内で資金を借りることが可能である。政府は通常この上限に突き当たり、議会は繰り返しその限度を引き上げなくてはならない。その投票は頻繁に政治化され、投資家はパニックを引き起こす可能性があると警告している。債務上限を引き上げない場合、株式市場は崩壊する危険性があり、米国はグローバル経済の信頼を失う結果になる。なぜなら、もっと多くの資金を借りることが認可されない場合、政府は支払いの義務に失敗することになる。

一方、下院議長ライアンは債務限度のプロセスを廃止する提案は「ばかげている」と述べた。今日ニューヨーク.タイムスとのインタビューで、負債限度に関する民主党の提案に同意したトランプ大統領には賛成できないとし、長期的サイクルで債務上限を「これ以上に延長」するべきであると述べた。トランプの動機について、大統領は「党派的な紛争になることを望んでいなかった」と述べ、「超党派の瞬間」を確認したかったからであると語った。財務長官マヌーチンは「既存の債務制限プロセスを廃止し、議会が将来の支出を充当するたびに、借入金限度額を自動的に引き上げるシステムに置き換える」ことを提案していた。今日マヌーチンはフォックス.ビジネスでのインタビューで「大統領の最優先事項はハービィの資金を確保し、それを支払うため負債限度額の引き上げを確実にする事です」と述べた。また民主党との合意について「我々は取引があったことを非常にうれしく思っています。私たちは気楽です」と語った。

税金削減を強調する共和党が支配する議会は歴史的に債務限度の引き上げ交渉で、借入金限度額を上げる代わりに社会福祉の削減を主張するため、常に党派的な紛争があった。今回、連邦債務限度引き上げ、及び政府継続予算、ハービィ救済の交渉のいずれも短期を提案した民主党にトランプは合意した。この動きに、彼は中道派になるのかとの疑問が提起された。トランプは歴史的に一定の政党に固定化しない傾向があるため、党派に関係なく合理的な政策に合意する場合があっても不思議ではない。党派間の紛争を避けるため、民主党の提案を完全に受け入れたトランプに対して、共和党は神経質になり始めたが、トランプの不可解な行動に深い意味があるとは限らない。なぜなら、ペロシは昨日DACAプログラムのドリーマーが半年後に強制送還されることがないようトランプ大統領に電話で要請し、今朝その要請に関するツイートがあったと報告した。トランプは今朝6:42 AMのツイートで「6ヶ月間(移民の)地位を心配している全ての人(DACA)について、何も心配する必要はない。行動の必要なし!」とのメッセージを送った。一方、国土安全保障省はDACAを正式に廃止し、同時に幾つかのプログラム停止を開始するメモを発行したため、トランプのツイートのメッセージは、彼の政権が行っている事とは無関係であり、トランプのツイートは事実上政治的に効力がない場合が多い。従って、言葉だけの合意にどこまで依存できるかは不明である。

しかし、共和党リーダー達は彼らの意見はほとんど無視されトランプはあっけなく民主党に同意したと報告し、これは「悪夢」であると嘆いている。今後、トランプが共和党保守派の路線を放棄し、中道的またはリベラル路線を支持するようになった場合、彼らは党の基本を失い、多数派としてのパワーが変化すると恐れている。トランプの昨日の行動は「新しい戦略」の兆候なのか、それとも「自党に挫折」した為、民主党を味方にする方が良いと考えるようになったのか、または共和党リーダーとの会合で、トランプの税制案または他の政策に同意しない共和党に単に失望しているだけであるのか、又はもっと中道的及び穏健的な路線に歩み寄るよう提案した人々の意見に影響を受けた可能性があるのか、真相は不明である。何しろ、トランプを敬遠し批判しているのは、民主党より共和党の方が目立っている。加えて、民主党を交渉から除外した医療保険改正の取り組みに成功しなかった厳しい現実をトランプは目撃している。トランプの昨日の動きは非常に不可解であるが、民主党は少なくとも今後数ヶ月間、法案通過に必要な他の優先課題でトランプ大統領と何回か協議するチャンスを得たため、民主党の交渉の戦略は効力があったことを示唆している。つまり、民主党が支持する他多数の法案が通過する前に、全ての予算交渉に長期的な設定をした場合、民主党が交渉のテコを失う可能性が高くなるからである。政府を閉鎖しないためには、共和党リーダーはトランプと民主党の合意に妥協する以外にないため、マコーネルは既に諦めたと言われている。

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