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3月初旬から予定されていた通り、北朝鮮の総書記キム.ジョンウンは27日韓国大統領のムン.ジェインと初めて友好的外交に踏み入った。トランプ大統領は、北朝鮮の非核化には懐疑的であることを数回表明していたようである。北朝鮮は重要な資源に欠ける国であるが、指導者の多くは非常に高度教育を受けていると言われている。そのような国の最高指揮官ジョンウンには重要な目標があると思われる。アメリカのジャーナリストで2つのピューリツァー賞を受賞しCNNの寄稿者であり、2001年11月以来、ニューヨーク.タイムスの編集欄を執筆しているニコラス.クリストフは、27日の展開について、安堵感や希望はあるものの、深く懐疑的な幾つかの理由を説明している。

1980年代から北朝鮮問題を追跡しているクリストフによると、懐疑的であるべき理由の最初の要点は歴史的記録に基づいている。北朝鮮は韓国と数回平和的協定に署名したが、失敗していることが主な注目点である。両国の指導者たちは、2000年と2007年に壮大な和平文書に署名したが、それは持続しなかった。2012年、北朝鮮はミサイルをテストしないことに同意したものの、その数週間後に発射し、それを「衛星」打ち上げと呼んだ。クリストフは「北朝鮮が「完全な非核化」を語る時、それは、米国は韓国との同盟関係を終結させ、それにより、北朝鮮は防衛するため核兵器を必要としなくなる。しかし、米国は韓国を放棄しない。また、北朝鮮は1950年代から核兵器を追求してきたため、真に核兵器を引き渡すと思っている専門家は知らない」と述べている。北朝鮮はトランプが「イランの核取引を引き裂く姿勢を見せている」現時点で北朝鮮が「核兵器を放棄する可能性はさらに低い」と見ている。

別の理由として、世界的評価を得るためには、その努力がまだ見られないことである。貧困者が多く、食料、電力、通信を含む資源に欠ける北朝鮮は核兵器の所持を維持しながら、米国の制裁を解除し、経済を立て直す欲望があることは明白である。キム.ジョンウンは「世界のリーダーとして、平等に、そして事実上の核の支配者として扱われることの合法性を得る」ことを強く望んでいると自ら公表したことがあるが、そのためには、他の分野でも努力するべき問題が多数ある。その一つとして、北朝鮮は人権問題が深刻であるとクリストフは指摘している。真に和平外交を目指し、平和的なリーダーとして世界に認められるようになるためには「強制的中絶、乳児殺害、キリスト教徒の迫害、様々な施設で定期的に起こる拷問と略奪の処刑」を停止しなくてはならない。トランプ大統領は「赤十字と国際社会は北朝鮮の刑務所や労働収容所へのアクセスを許可するよう要求することができる」と主張し、キムに会った場合、グローバル的に重要なそのような課題も提起するべきであると指摘した。

ロイターによると、北朝鮮のメディアは土曜日、韓国と北朝鮮との首脳会談を「転換期」であると表明している。一方、米国の大統領は引き続き北朝鮮に対する制裁を維持すると述べている。また、同国のメディアは合同声明を公表し、両首脳は朝鮮半島の「完全な非核化」のために努力することを公約し「核を保持しない」共通の目標に合意した。両国は南北関係を改善し、「朝鮮半島の平和」及び相互に懸念すべき事項について、率直な意見交換があったとし、夜の夕食会では「血縁者の気持ちが溢れるうれしい雰囲気」であったと報じた。

極めて平和的前進に見えるこの歴史的な展開は何を示唆している?ジョンウンは非核化をアピールし始め、トランプ大統領との会談でも最初から非核化の交渉を始める意図があることを間接的に伝えた。両氏はいずれも会談を望んでいるようである。しかし、トランプは北朝鮮が非核化路線を着実に歩むかどうか非常に懐疑的であることを表明している。非核化も含めて、北朝鮮が全て変わるという保証はないが、韓国大統領ムン.ジェインとの会談の次に米国大統領トランプとの会談を望んでいる現在、一時的に「北朝鮮はすべての核実験と短距離ミサイルも含むミサイル実験を中止し、プルトニウムの生産を停止する」ことが期待されている。恐らく、非核化を公言するようになった隠れた理由は、これ以上ミサイル実験を続ける資源が尽きたか、又は現時点でミサイルを所持していない為、核プログラムを諦めた可能性もある。また、これ以上中国に依存している状況から脱却したい希望もあるかもしれない。