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約62,000万人の有権者がドナルド.トランプに投票した理由は彼が大衆政治をアピールしていたからである。大衆政治は、反福祉政策や自由貿易を推進する共和党の基盤とは本質的に異なるため、一般的に共和党と足並みを揃えることは困難であるだろうとの推測は可能であった。大統領就任二期目が数ヶ月経過した今日、トランプ大統領が推進している国内及び外交政策はほぼ全て、大衆政治のアピールで勝利した彼のキャンペーン中のイメージから離れている。この傾向は益々明白になっているが、これは重大な何かを示唆している。

トランプはキャンペーンで「全ての人々の為の大統領になる」とアピールし、重要な国内政策である税制改革では、一般の米国人及び労働者の減税を強調した。しかし、トランプに投票した有権者は、トランプが提案した大幅な減税政策を基本に昨年12月議会共和党が通過した税制法は彼らを優遇する税制ではなく、富豪者を優遇する結果になっていることに気づき始めている。大衆政治のイメージで売り出したトランプを信じた有権者の一部、特に組合労働者は彼に投票したことを後悔し、今年の2018年の選挙では民主党に投票すると宣言したグループまたは個人が増えている。一般の人々には利益がないことを既に理解している下院議長のポール.ライアンは、昨年彼が推進し、通過に成功したトランプの税制改革法の話を避けるようになっていると報告されている。ライアンも彼らの減税はトランプの大衆政治のアピールに反していることを認識しているようである。

加えて、キャンペーン中トランプは「人々が路地で死ぬことがあってはならない」と人道性をアピールした。医療保険は一般的な国民にとって最も重要な課題であるが、オバマケアを撤廃し、コストを大幅に抑えた代替え医療法案と入れ替えると公約していた。また、ある時点で単一支払いシステムを奨励したこともあるため、彼の明白な立場は不明であるが、オバマケアの強制加入部分を撤廃したことで、法律の核心部を骨抜きにし、医療保険市場を不安定にした後も、その代替え案を提案することはなく、最近ほとんどこの話題を避けている。次に「メディケアや社会保障を人々から取り上げることはしない」と大衆政治を公約していた。しかし、11月の再選に挑戦せず、辞職を表明したライアンは時々、大幅な減税で歳入を失ったため、メディケアや社会保障制度を改正しなくてはならないと述べ、民営化への暗示で国民を脅威に晒している。これに対して、メディケアや社会保障を保護すると公約した過去のトランプの姿勢は曖昧になっている。トランプは過度な大衆政治をアピールした為、議会との協調に葛藤があることを示唆している。

彼の経済的大衆政治のアピールの中で、顕著な公約はメディケアを通して補うことが可能な処方薬の値段を下がる為、医薬品会社と交渉を行うと述べていたことである。トランプは年間に数千億ドルを節約すると主張していた為、リベラルを含めて各方面から支持されていた。事実、トランプは非常に穏健な共和党であるとの印象を与えたが、11日ホワイトハウスは、トランプが医薬品の価格を下げるための交渉を諦めたことを示唆する発表で、交渉は実現しないことを明確にした。特に経済的側面でも大衆政治をアピールしたトランプの公約はほぼ全て廃棄されたことを最近一般の国民は気づき始めている。加えて、教育費についてトランプは学生ローンが最大の問題であると述べていたため、超党派のレベルで同意を受けた。しかし、彼が指名した教育省長官ベッツイ.デヴォスは彼女が以前奉仕した幾つかの大規模な営利目的の大学による不正活動の調査を隠匿しているとの疑いが提起されている。ローンで苦しんでいる学生を保護することより、大学の利益のために働いている彼女はその調査を妨害していると昨日報告された。このスキャンダルについはもっと詳細を明白にする必要があるが、トランプが指名した一部の政権官僚は、デヴォスも含めて彼の大衆政治のイメージとは全く異なる腐敗の実態を暴露する結果になっている。

トランプがリベラルにも支持された外交政策の一つは、近年歴代の複数の大統領下で長期化したイラクやアフガニスタン戦争を批判し、戦争に巨額のお金を支出するより、国内のインフラ整備において、橋や道路の修理に支出する方が良いと述べたことである。共和党大統領候補者として選出されたトランプのインフラ法案を制定する公約は、民主党対抗者ヒラリー.クリントンの規模を上回るものであった。インフラ政策はトランプの大衆政治およびナショナリスト運動の最も重要な強調点であった。昨年、トランプ大統領は予算継続法案の協議が始まる機会に数回、インフラ整備のための予算を提供するよう公的に要請したが、今年その声はかなり弱体化した。遂に先週9日、ホワイトハウスはインフラ政策が達成不可能な公約であると認めた

トランプは最近、イラン核協定の離脱、米国大使館をエルサレムに移転することなど、国際紛争及び戦争に発展する可能性がある政策を主張し続けた。8日のイラン核協定離脱発表後、ヨーロッパ同盟国のリーダー達は、イランに核兵器を製造する機会を与える結果になると多大な懸念を表明した。一部の批評家はトランプが核戦争を望んでいるのかと疑問を投げかけた。特に、米国大使館をエルサレムに移動するとの提案は最初からイスラエルとパレスチナとの紛争を悪化させる可能性がある。エルサレムに米国大使館がオープンした直後、その紛争はエスカレートし、50人以上のパレスチナ人抗議者がイスラエル軍に殺害され、数百人が負傷したことが今日報告されている。殺害された人々は、大使館のオープンに伴い、ガザの末端にあるフェンス近辺で平和的集会を行っていた数万規模の抗議者の一部であり、彼らはエルサレムがパレスチナの土地であると信じている人達である。イスラエル軍は彼らがフェンスに近づくことを妨害しようとした。抗議参加者の一人は「アメリカの政権はイスラエルの話を受け入れ、我々の帰還権を盗んでいる」と批判した。当局は平和的集会を認可しているが、フェンスに沿って複数の場所に集まっている抗議者の一部は、攻撃的なメッセージを伝えている為、一部の場所では小競り合いが発生し、死亡者が出るケースがあるようだ。軍隊はテロ行為があった場合、容赦しないと警告しているため、これは何時戦争にエスカレートしても不思議ではない兆候である。トランプのイスラエル政策の結果は、特に中東での紛争に米国が関与するべきではないと語った大衆政治のアピールとは180度異なる展開になっている。イスラエル/パレスチナ紛争問題で、米国は歴史的にバランスを保つため、曖昧且つ中立の立場を維持してきたが、トランプはイスラエル側に立つ明確な姿勢を表明したため、その政治的バランスは失われた。この課題で、複音主義者や巨額の選挙資金提供者に押されたことも大衆政治のイメージを自ら破壊する結果になった一因である。

トランプ大統領は約1年半年のキャンペーン中、国内および国外政策で大衆政治およびナショナリストのイメージをアピールし、人気投票ではクリントンに約300万票リードされたものの、前代未聞の予測に反し、45代米国大統領に選出された。2017年トランプ最初の任期中、インフラ整備、社会保障、メディアケア、戦争の否定など、国内および国外政策で、彼の公約を果たす努力があったことを否定できないが、2年目の任期に入った今年から、彼の大衆政治のアピールはほとんど忘れられている現状が目立っている。長年大統領になる夢を抱き続け、ある時期には民主党として、ある時には共和党として、政界入りに挑戦した。2016年大統領選では共和党から立候補したものの、事実上中道的立場の政策を多数アピールした。厭戦ムードに陥り、ワシントンの政治家に飽き飽きしていた62,000万の有権者は、経験のない平和的な大衆政治をアピールしたトランプに投票した。あれから1年半年以上が経過した最近、トランプの最初の妻、複数の米国上院共和党議員、および一部のニュース.キャスターは、2020年の再選の可能性に疑問を提起している。その理由は共和党が上院および下院又はいずれかで多数派を失う可能性が高いためである。就任2年目から大衆政治家のイメージを破壊していることが明白になっている大統領に対して、全て同じ有権者が再度投票するという保証はないことも別の理由であることを示唆している。

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