アメリカの最新課題 Contemporary American Issues © 2019 Yuko’s Blog. All Rights Reserved.  

Image result for Images of NAFTA & TrumpBY NBC News

北米自由貿易協定(NAFTA)の撤廃はキャンペーン当時からの公約の一つであった為、トランプ大統領は就任直後からこの政策をアピールしているが論争的である。米国とメキシコの暫定的な貿易協定について、トランプは今日大統領執務室で両国が合意に達したと発表した。メキシコとの暫定的な貿易協定の概要は何か?なぜ、カナダが含まれていないのか?NAFTAの主なゴールは関税などの障壁を取り除くことであるが、なぜトランプはNAFTAに否定的なのか?トランプは議会の承認なしにNAFTAを撤廃できるか?

米国とメキシコの暫定的な貿易協定の概要について、ホワイトハウスはほとんど公表していない。27日のロイターによると、米国メキシコ間の合意の草案には①NAFTA地域の自動車コンテンツの現行レベルの62.5%から75%に増加する。そのコンテンツは米国とメキシコで製作される。②この取引では、少なくとも時給16ドルを稼ぐ労働者が製作する自動車コンテンツの40%から45%を要求している。自動車業界は楽観的であり、ゼネラル.モーターズ、フォード.モーター、フィアット.クライスラー.カーズを代表する米国自動車政策評議会のマット.ブラント会長は、まだ詳細を検討している状況である。

カナダが含まれていないことについて、トランプはカナダとメキシコは非常に異なる国であるため、それぞれ別々に協定を結ぶようなことを記者団に語った。しかし、カナダは遅れて参加する可能性があると報告されている。カナダはまだ、三ヶ国の協定に参加するかどうかを決定していないが、米国からプレッシャーをかけられている状況であり「トランプは、3方向の取引に至らない場合、カナダ製の車に関税を課す可能性があると脅している」とロイターは伝えている。トランプは「率直に言って、カナダに我々が最も簡単にできることは入って来る彼らの車に関税をかけることだと思います。それは膨大な金額であり、非常に簡単な交渉です。それは1日で終わる可能性があり、翌日には沢山のお金を取ります」と述べた。実際には3か国間の交渉はさほど簡単ではないため、事実は「1994年の合意を破棄するためのトランプの反復的な脅威は、メキシコ.ペソとカナダ.ドルに圧力をかけ、金融市場を荒らした」と指摘されている。カナダは交渉を続けるが、同国にとっては良い新しい合意に調印するだけであるとカナダ外務大臣の広報担当者は述べた。米国とメキシコ合意の発表は金融市場を引き上げた。トランプは早急にカナダの首相ジャスティン.トルドーと話し合うと述べた。米国の上級貿易担当者は、今週金曜日までに最終的な3カ国協定に達すると期待している。

トランプ政権は、幾つかの理由により、NAFTAの撤廃を執拗に主張している。ホワイトハウスの公開文書によると、24年間維持しているNAFTAは「時代遅れであり、不平等であり、アメリカの雇用と事業を傷つけている」ため「近代化」する必要があると主張している。その理由について、⑴多くのアメリカ人は、閉鎖工場、輸出雇用、古いNAFTAに起因する崩壊した政治的公約によって傷ついている。⑵ NAFTAは年間の貿易赤字の拡大に貢献しているとし、NAFTAが実施される前の1993年には1,115億ドル、2017年には約8,000億ドルに増加した。⑶  米国は、同じ期間にメキシコとの16億ドルの製品貿易の黒字から700億ドルの製品貿易の赤字に転じた。⑷古いNAFTAには現代の基準、新技術、または21世紀の世界経済を反映するように更新されていない旧式の条項が多数含まれている。

一方、ほとんどの経済学者はNAFTA の撤廃または再交渉は米国の経済にマイナスであると主張している。1994年1月1日に有効化したNAFTA はカナダ、メキシコ、米国3カ国間の製品とサービスの交換に対する障壁を取り除く目的で署名された自由貿易協定であり、2016年には1兆ドル以上の経済成長があった。一般的に大多数の経済学者は、NAFTAは北アメリカの経済に有益であるが、貿易競争にさらされている産業の一部の労働者には有害であると述べている。また、経済学者はNAFTAの撤廃は貿易障壁を再構築する形で米国経済に悪影響を及ぼし、雇用を犠牲にするだろうと主張している。特に、メキシコは短期的にも長期的にも、雇用の喪失と経済成長の低下により、さらに深刻な影響を受けると予測している。

トランプによるNAFTAの撤廃及び環太平洋パートナーシップ協定(TPP)脱出の主張は議会の調査を促した。NAFTA撤廃に関する論議は非常に複雑であり、両側の意見のいずれかが正しいとは言えない。超党派の議会リーサーチ.サービスによる複数の専門家が2017年5月24日に公表した報告書によると、メキシコとカナダ両方の貿易総額はNAFTAが効果を発揮した時点で、米国GDPの5%未満であったことを主な理由に、NAFTAの「米国経済への全体的な影響は比較的小さい」と結論付けている。NAFTAを評価する上での大きな課題は、合意の結果として齎された影響を他の要因から引き離すことである」と述べている。また、メキシコ及びカナダとの米国貿易はNAFTAの前に既に成長しており、今後も「NAFTAは合意なしに続く」と予測している。つまり、各国のリーダーが署名した新たな協定は「各国の立法府または議会が批准する必要がある」ため、議会が認可しない限り、現状に変化はないことを示唆している。議会がトランプのNAFTA撤廃をブロックできるかどうか、専門家の意見は分かれているが、少なくとも、議会は貿易協定に関する自らの権限を強化するため、新しい法律を制定するとは可能である。

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。