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Image result for images of Trump against anchor babyBy  Occupy Democrats

ドナルド.トランプ大統領は不法移民の両親から米国で生まれた子供は自然に米国市民になる長年の法律を終えるため、大統領令に署名する計画であると述べたことが30日報告された。この計画は実行不可能であるとの最初の声をあげた人物は下院議長のポール.ライアンである。反移民政策は2016年大統領選からのトランプの主題であるため、米国の生得市民権について異論を唱えるのは初めてではないが、なぜ今、大統領令でそれができると主張しているのか?

米国に不法入国した両親から米国で生まれた子供は自然に生得市民権を得ることが憲法修正第十四条で保証されている。いわゆるアンカー.ベイビーは米国で最も論争的な法律の一つであるが、トランプ大統領は、不法でこの国に来て、子供を産めば、その子供は自然に米国市民になるというこの法律は「バカバカしい」の表現を繰り返し、そのような国は米国だけであると主張し「終える必要がある」と述べた。また「議会と一緒に法律の改正を行うことはできるが、今彼らはそれを大統領令で行うことができると言っている」と述べた。トランプが「彼らは….」と言っている時、実際には誰が言っているのか明白ではない。もし、トランプの弁護士チームがそのようなことを言っているなら、一般的な弁護士とは見解が大幅に異なることを示唆している。いずれにしても、トランプは憲法で定められていることを簡単にペン一本で変えることができると信じていることを示唆している。しかし、下院議会の議長であるポール.ライアンは、憲法に違反すると反論した。彼はケンタッキー州レキシントンにあるラジオ局WVLKでのインタビューで「まあ、明らかにそうすることはできません。生得市民権を執行命令で終わらせることはできません」と語った。

生得市民権を法律で保証している国はカナダやメキシコ含めて、少なくとも30か国存在する。従って、米国だけであると主張したトランプの発言は真実ではない。30日のニュースウィークによると、アンティグア.バーブーダ、アルゼンチン、バルバドス、ベリーズ、ボリビア、ブラジル、カナダ、チリ、キューバ、ドミニカ、エクアドル、エルサルバドル、フィジー、グレナダ、グアタマラ、ガイアナ、ホンダラス、ジャマイカ、ニカラグア、メキシコ、パナマ、パラグアイ、ペルー、セントキッツ.ネイビス、セントルシア、セントビンセント.グレナディーン、トリニダード.トバゴ、ウルグアイ、ベネズエラなどである。1990年代及び1980年代にフランスやオーストラリアを含む幾つかの国は生得市民権を除去したが、専門家は憲法違反であると指摘しており、法的な解決には至っていない。

ライアンの主張は正しい。もし、大統領令に署名するだけで簡単にこの法律を終えることが可能であるなら、なぜ、歴代の共和党大統領はそれを遂行していないのか?トランプは2016 年の大統領選から、生得市民権を終わらせることを主張しているため、大統領令に署名することでそれが可能なら、なぜ今頃それを主張しているのか?下院議会の共和党は多数派を失うとの予測が定着している現在、恐らく、投票を促す為、単なる選挙前の戦略として、彼の支持基盤にアピールしているだけの可能性もある。民主党候補者の多くは、オバマケアを更に改善する医療保険に集中しているため、その視点を妨害する為であると指摘している議員もいる。また、共和党の一部は、米国の国境に不法入国者が溢れる原因は、生得市民権があるからだと長年の決まり文句を繰り返している。どのような理由であっても、トランプが大統領令でそれを行う場合、訴訟の嵐が巻き起こることは必然的である。

事実1980年代にも生得市民権が否定され、裁判で争った判例は複数ある。その中で、United States v. Wong Kim Arkの米国最高裁の判例は良く知られている。ウォンは中国国籍を持つ移民の子供として、米国で生まれた。当時彼の両親は米国に恒久的な所在地と居住地を持ち、中国政府の職員としてではなく、米国でビジネスを続けていた。ウォンは中国に旅行し、帰国した時、彼の生得市民権が拒否された。最高裁は6対2で、憲法修正第十四条に基づき、米国で生まれた子供は生まれながらの米国市民であると判定した。当時、圧倒的に憲法に忠実な最高裁によるこの決定は、憲法改正第第十四条の市民権条項の解釈において重要な前例を確立した。米国憲法第十四条は南北戦争後、復興改革の一環として1868年7月9日に採択された。

150年間、この憲法が覆されたことはない。大統領が愚かであれば、憲法違反である行為として、生得市民権を終えるため大統領令に署名するかもしれないが、その行為は弾劾のチャンスを更に強化することは明白である。弾劾は常に下院議会で開始される。つまり、下院は検察官の役割を果たし、下院で弾劾が決定すると、次に裁判所の役割を果たす上院議会では様々な証拠を提示する裁判が行われる。従って、弾劾の危機を避けるためには、憲法改正を行う上で、議会を通すことがもっとも正当である。これは面倒で困難であるが、上院及び下院の両院で、それぞれ2/3の投票を得た後、37州の承認を得る必要がある。一部のウォッチドッグは大企業が無限の選挙資金を献金することで、政治に著しい影響を与えることを可能にした選挙財務法である2010年のCitizen United V. FECFederal Election Commission)の判例を覆す運動を数年前に開始したが、成功していない。憲法を改正することがどれほど厳しいかを示唆している。別の方法は憲法改正のための大会を行うことであるが、これは1789年以来、実施されたことはない。大統領令に署名したとしても、大統領は法の上にあるほど権力はないことを知る機会になると思われる。

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