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トランプ政権下で米国の銃器販売業は衰退している。ヒラリー.クリントンが勝利するとのほぼ全ての予想に反して、ドナルド.トランプが勝利した後、銃器の販売は大幅に減少し、大手の銃販売業者は倒産に直面するほどの財政危機に直面したことが報告された。また、2018年2月からの高校生による銃規制運動の効果は確実にあったことを示唆する報告がある。銃規制に猛烈な反対を表明する全米ライフル協会(NRA)には最近驚きの腐敗が発覚している。

10日のロイターによると、大手の銃器販売代理店United Sporting Cos(USC)は、同日デラウェア州ウィルミントンの米国破産裁判所に1億から5億ドルの債務を負っているとして、破産保護を申請した。米国のスポーツ企業 Dick’s Sporting Goods Incはトランプ大統領が選出された後、銃器の販売を停止したため、大規模な銃を販売していたUSCは売上げが大幅に減少し、清算する予定であると関係者は語った。全米の50州で小売業者2万人にサービスを提供している同社は、11の破産申告を行なった。破産の理由は、過剰な在庫による過剰な借金と値引き、および屋外製品の小売業の倒産における「重大な」損害である。米国の銃器の売上げは大統領選で、銃権利派のトランプが選出された2016年11月から2018年までに6.1%減少した。 銃器の売り上げは、どの党が大統領に選出されるかで異なることを示唆している。民主党の大統領が選出された場合、銃規制法案は通過する可能性があるため、規制される前に早い購入を試みる客が殺到し、銃の売り上げは急速に伸びるが、共和党大統領が選出された場合、銃愛好家は、規制の不安がなくなるため、逆に売り上げは鈍化するという。2016年には民主党の候補者ヒラリー.クリントンが勝利するとの予想に反して、共和党のトランプが選出されたため、2012年から2016年までの平均8億8,530万ドルの売り上げから、2018年には5億5,700万ドルまで落ち込んだ記録を示した。

また、2018 年2月にフロリダのパークランドで起きた銃乱射事件で17 人の高校生が殺害された後、同州の高校生らは、銃規制運動に立ち上がり、特にアサルト銃のような大量殺戮を可能にする危険な銃器など、銃規制を支持しない候補者を中間選挙のターゲットにしていた。当時彼らの純粋で真剣な政治活動に効果があるかどうか、誰も予測することはできなかった。しかし、ロイターの報告によると、ウォルマートは彼らの全米のチェーン店から「アサルト.スタイルのライフルを除去する決定」をした。また、Dick’s Sporting Goods Incは21歳以下の人口層に対する銃販売を停止する決定をした。3月には125店舗で銃器の販売を終える決定をした。

このような結果になる銃規制に熾烈な反対をしている 全米ライフル協会(NRA)は今年5月初旬から財政問題で調査対象におかれ、危機に直面していると報告されている。ニューヨークの司法省は500万人規模の会員がいるNRAで金銭的不正の申し立てに関する新たな調査を開始した。トランプの勝利を援助した共和党ベテランの活動家およびロビー活動家のチャーリー.ブラックは「NRAは2016年のトランプ同盟の重要なパートナーであり、2020年も引き続き、その主要部分の一部になる」との確信を表明している。NRAは2016年の選挙で5,440万ドルを費やしたと連邦選挙管理委員会(FEC)に報告したが、NRAが組織の理事会と提携している2つの情報筋は、2016年に有権者の投票を促すことやオンライン広告のため、野外活動へのNRA総支出額は少なくとも7,000万ドルであると昨年マクラッチーに語った。

また、5月末には、NRA財団は、受理した税控除の寄付に関して、数年間未報告があったことが判明している。5月30日のニューヨーカーによると、NRA 財団は自らを「射撃スポーツを支援するアメリカ有数の慈善団体」であると表現し、財団は全米ライフル協会の非政治団体であり、主に小規模の寄付者から税控除の対象となる寄付を受け入れることが可能である。その寄付金のうち、2,000万ドルはNRA自身の銃の安全性、訓練、および狩猟プログラムに利用し、残りは銃のクラブや射場、若い世代の射撃グループ、そして憲法修正第2条を調査している組織に提供されている。すべての慈善団体と同様に、NRAもその年次納税申告書上に金額、性質、および受領者を記述することが要求されているが、2013年から2017年の間にNRAは「少なくとも1つの慈善団体への支払いを開示していない」という。

その組織は、元サッカー.コーチのジョー.ギブスによって1986年に 設立されたクリスチャン組織であるYouth for Tomorrow (Y.F.T)であり、急性心理的および行動的問題を抱える子供に外来および入院サービスを提供している。北バージニアに拠点を置くこの慈善団体は、NRAとは畑違いの分野であるが、Y.F.T理事会の長年のメンバーで、2013年から2018年12月までその組織の社長は、NRAの副社長ウェイン.ラピエールの妻、スーザン. ラピエールである。非営利団体に関する二人の専門家によると、NRA 財団は、Y.F.Tを開示しなかった為「潜在的な規制上の問題に直面」している。内国歳入庁は、慈善団体に対して、すべての授与を報告するだけでなく「報奨、賞金、寄付、現金以外の援助、現金の配分、支給、奨学金、研究援助金、同様の支払いと分配を含む他の形態の援助」についても報告することを要求している。

要するに、民主党の大統領が勝利すると、銃器の売り上げは増加し、共和党が勝利すると、販売は低下するという皮肉な現象が報告されている。ラピエールを含むNRAの幹部クラスは、贅沢三昧の生活をしていることが報告された4月、社長は辞職した。NRAの複数の理事会役員は公共の支援活動と銃器訓練のため、NRAから多額の支払いを受け、ある作家は出版物の記事のために支払いを受け、別の役員は彼の民間会社から 非公開の金額で弾薬をNRAに売却したことが昨日暴露された。 ニューヨーク州の調査下に置かれているNRAは2020年総選挙でトランプの再選を2016年と同様のレベルで支援することは、もはや財務的および法的に不可能であると推測されている。長年名声ともに栄えたNRAも衰退の時が来たことを示唆する状況が見られる。

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