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Image result for images of impeachment vote result 232 vs. 196 on resolution at House2019 年10 月31日  下院議会の投票結果 :  By   Fox News 

下院議会は31日、トランプ大統領を弾劾調査している現状を公式化し、下院議会の弾劾プロセスと規定を明確にする為の決議案に投票した。投票結果は、賛成票に投じなかった二人の民主党を除いて、完全に党派ラインに別れた。ウクライナ.スキャンダルとウォーターゲート.スキャンダルの二つの事件そのものには幾つかの共通点がある。しかし、新たな段階を迎えた下院民主党主導のトランプ弾劾調査に対する共和党の態度は、1974年の共和党大統領リチャード.ニクソンに対する弾劾調査中の共和党の行動と比較して、大幅に異なっていることを示唆した。その歴史は今後の行方を予測する上で、幾つかの重要なポイントを与えている。

CBSニュースによると、31日に承認された決議案には、① 下院情報委員会が一般公聴会を開催すること、② 司法委員会に提出される報告書の作成を認可し、③ トランプ大統領と彼の弁護士は証人に対して質問を行い、証拠を検討する権利を与え、④ 民主党議長の承認または完全な委員会の投票を条件として、共和党議員は委員会からの証言を要求する権利を与えている。31日午前中に行われた弾劾規定を含む決議案の投票結果は以下の通りである。

党派別 賛成票 反対票 不参加
民主党 231    2    1
共和党 194    3
独立派    1
合計 232 196    4

31日の投票結果は、トランプ大統領に対する弾劾が非常に党派的に分裂していることを示唆している。この結果を予期していた下院議長のナンシー.ペロシは、投票前の短いスピーチで「なぜ、共和党は真実を知ることを恐れているのですか?」と疑問を提起し、国民は真実を知る権利があると述べた。これは、トランプのロイヤリストを除き、トランプ政権の現役職員も含めて、召喚に協力する人々が増加している現状下で、弾劾調査の基本的プロセスの一部であるドアの裏での宣誓証言から、透明性が開かれた一般公開に移行する新たな段階を迎えたことを示唆した。しかし、民主党が支配する下院議会での投票結果は、共和党多数派の上院議会での投票も党派的に分裂し、45年前とは非常に異なる弾劾の歴史の開幕になることを示唆している。

なぜ、二人の民主党は反対票を投じたのか?ミネソタ州ハッチンソンを取材したNBCの記者によると、二人の無名の民主党は非常に保守派の有権者が多い農村地区を代表する議員であり、地元の支持を失うことを恐れたためである。一人も賛成票に投じなかった共和党議員は全員、現時点で自党の大統領の弾劾調査を一般公開する場合、事実が暴露されることを恐れていることを示唆した。31日までに、トランプ政権の職員も含めて、既に5人がトランプ大統領は政治的利益のため、政敵のジョー.バイデンに対する調査をウクライナの大統領ヴォロディミール.ゼレンスキーが公的に表明することを条件に安全保障援助を提供するとの Quid Pro Quoがあったことを明確にした。安全保障と外交政策に関して専門的知識のある高官らはトランプが違反したとの懸念を表明しているが、31日の投票は共和党議員らが、その法的観点を完全に無視している状況を示唆した。今後どのような証拠が提供されようと、議会共和党の態度には顕著な変化はないと推測可能である。一方、議会共和党の態度は、50%またはそれ以上の国民がトランプの弾劾を支持している世論を反映していない。

2016年、ドナルド.トランプはキャンペーン集会で、国務省長官時代、職務に個人のメール.サーバーを利用したことで、FBIの調査下に置かれたヒラリー.クリントンに言及し「彼女を投獄しろ」のチャント(合唱)を促すことが頻繁にあった。トランプと共和党はクリントンを異常なほど犯罪者扱いしながら、2017年1月就任の最初から、彼の娘イバンカを含む幾人かの政権の主要人物は、引き続き個人のメール.サーバーを利用しているにも関わらず、彼の仲間の行動には目を瞑るという甚だしい矛盾がある。27日の日曜日、ワールドシリーズの第5ゲーム中にトランプ大統領が紹介された直後、群衆は「彼を投獄しろ」とのチャントをしばらく会場に鳴り響かせたというハプニングがあった。弾劾は投獄より遥かに軽い政治的処罰であるが、この日トランプは初めて、スタジアムの群衆から猛烈な反撃を受けるというWhat goes around, comes around(自業自得)の現実に直面した。これは弾劾調査前には見られなかった現象である。

リチャード.ニクソン大統領に対する弾劾調査の決議案に投票が行われた1974年2月6日、下院議会は両党がほぼ満場一致で賛成票に投じた。当時の歴史を記録したニューヨーク.タイムスによると、ニクソンを弾劾調査し、召喚の権力を下院議会に与える為の決議案には410対4票の圧倒的差で可決した。ニクソン政権当時の1973年10月から下院委員会で開始されていた弾劾調査を「正式に批准し、調査に関連する証拠を用いて、大統領を含む全ての人を召喚する権限をパネルに与えた」為、結果的にニクソンは恥を避けるため弾劾裁判が上院に移行する前の1974年8月に辞職した。当時、下院議会は投票を行う前に一時間の論議を行なったが、ニクソンを弁護する共和党議員は一人もいなかった。なぜなら、下院委員会によって圧倒的証拠が提供されたからである。そのような状況下でも、両党の議員らは「弾劾調査が党派的にならないことを保証する最良の方法について口論」した。主要な政治スキャンダルであるウォーターゲート事件は、ニクソンの再選を有利にする為、彼の政権の関係者が民主党全国委員会(DNC)の本部に不法侵入した5人の男性が逮捕された事から始まり、弾劾調査は1972年から1974年まで続いた。ニクソンはその調査に反対し、彼の政権の一部が不法活動に関与した事実を知っていながら隠匿した事で憲法違反の疑惑に直面した。それらの活動には政治的敵対者や疑いを抱いている人々の事務所を盗聴する戦略も含まれていた。

トランプが弾劾調査に直面しているウクライナ.スキャンダルとウォーターゲート.スキャンダルとの共通点は、再選を有利にするという目的である。ウォーターゲート事件で検察官の一人であった弁護士のジル. ワインバンクスは、大統領が外国政府に彼の政敵の調査を依頼する為、軍事援助金を必要としていたウクライナ政府に圧力をかける行為は、憲法違反であるとニュース番組で頻繁に語っている。ニクソンは大統領としての権力を乱用した為、弾劾に直面した。多数の人物が複雑に関与しているウクライナ.スキャンダルはトランプ個人の政治的利益が外交政策に影響を与えているという点で、過剰な職権の乱用であると下院委員会の調査官らが述べている点で共通している。ニクソン政権のスキャンダルでは約70人が起訴され、裁判または嘆願により約50人が有罪になったが、その大部分はニクソンの高官であった。現在特に国務省長官、大統領補佐官代理を含む幾人かのトランプの高官は、下院議会での召喚さえ拒否している。共和党全員が決議案の投票で一人も賛成票に投票しなかった背景には、ペロシが指摘したように、2020年の選挙前に真実が暴露されることを恐れている弱さがあることを示唆した。一方、下院民主党のリーダー達は、67票を必要とする共和党多数派の上院での裁判でトランプが弾劾されることを期待していないが、真実を国民に知らせることで、選挙で国民の判断を委ねることを恐れていない強さがあることを示唆した。

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