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高い教育費は2020年大統領選の候補者の論議の一つになっている。討論会に参加している10人の候補者の多くは、無理のない学費に取り組むことに同意している。一方、学生ローンの負債をゼロにする計画を打ち出しているのは、進歩的政策をアピールしているバーニー.サンダースとエルザベス.ウォーレンである。彼らは、学生を負債から解放させてあげたいと願っている少数派の候補者である。一部の経済学者は、その政策は経済に良好な影響があると述べている。一方、それは一時的な経済刺激になるだけであると述べている専門家もいる。民主党キャンペーンでの学生ローンの免除政策は、経済学者またはこの課題に精通する人々の間で最も論争的である。

エリザベス.ウォーレンのキャンペーン.サイトによると、彼女は「真に変革的」な何かを求めており、4,200万人のアメリカ人に対する学生ローンの最大5万ドルをキャンセルすると公約している。ウォーレンの目標は、学生ローンの借金があるほぼ4,500万人のアメリカ人の95%以上の借金を免除し、その借金があるアメリカ人の75%以上のために学生ローンの借金を完全に一掃することである。フォーブスによると、バーニー.サンダースは学生ローンの「債務免除プロセスの合理化」を推進しており、世帯収入100,000ドル未満の全人口層に学生ローンの負債50,000ドルを免除することを公約している。また、世帯収入が100,000ドルから250,000ドルの間の全ての人に対して、相当額の債務を免除する。また、免除された学生ローンの借金は所得として課税されず、個人学生ローンの借金も免除の対象になると述べている。

学生ローンを免除するという両候補者の政策には賛否両論または利点と不利点がある為、経済を活性化するかどうかについては一概には言えない。学生ローンの負債はどのように米国の経済に影響を及ぼすか?これは非常に重要な疑問である。学生の借金が免除になれば、住宅購入、退職後の蓄え、教育機会の向上と多大なメリットがある反面、4,500万人の負債を免除にすることで、推定1.6兆ドルに相当するお金をどのように埋めるかという問題に直面する。従って、他の幾人かの候補者は大学のコストを下げる法案を提案している。ウォーレンは、この政策を推進している理由として、法外な高等教育の費用を払う余裕のない家族はローンを借りる以外に方法はない為、その結果として、膨大な学生ローンの借金が発生し、数百万人の家族が圧迫を受け、住宅所有率が低下し、ビジネスを開始する人が減少し、学位を取得する前に中退する学生も多いので、この状況は我々全員にとって問題であると述べている。ウォーレンによると、この危機の要因は政府が億万長者や大企業に減税を優先し、高等教育の費用の負担を一般家庭に押し付けている為、学生の債務危機に陥っていると指摘している。高等教育の機会が向上すれば、経済全体にもっと良好であるというのが彼女の主張である。

2016年の大統領選で、学生ローンを免除し、学費を無料にすることを掲げていたサンダースは2020年も同様の政策を打ち出している。ブルンバークによると、彼の計画は「ウォール街の取引に課税し、現金を使って学生ローンを免除することである。彼の顧問の一人は、たとえ投資家がそれを支払わなくても、それらの負債を帳消しにする」と述べている。大統領選で民主党候補者に助言しているステファニー.ケルトンは「米国の1.6兆ドルの学生債務が解消された場合、経済全体に利益がもたらされる」という論文を共著した。他3人の共同執筆による2018年の論文は「ローン返済の束縛が解消されれば、消費、住宅購入、新規事業の創出が増える」と主張している。なぜなら「多くの学生はその暗黙の約束で借りた為、より高い収入の形で、借金で融資された学位は彼ら自身のために支払う以上のものがある」が、経済は実際には理想通りには「実現していない」と述べている。加えて、連邦準備制度のエコノミストは、ジェネレーションY(1981年から1996年までに誕生した世代)が住宅の購入を控えていることを発見したが、ルーズベルト研究所は、黒人に不均衡な負担がかかると述べている。 ニューヨーク連銀は先月、学生ローンの11%が深刻な延滞または債務不履行状態にあると述べた。現在、ローンの半分には返済期限がないため、レートは事実上2倍になると専門家は述べている。

CNBCによると、ムーディーズ.インベスターズ.サービスは、学生ローンのキャンセルは「小さな刺激になるが、道徳的リスク」を引き起こすと述べている。同社の上級クレジット.アナリストのウィリアム.フォスターは「学生ローンの債務が解消されることによって、短期的には経済活動に減税のような刺激がもたらされ、家計の消費と投資にわずかな増加がある。刺激策の規模は、債務救済の規模と受益者の所得レベルに依るでしょう」と彼の報告書に書いている。また、フォスターは「長期的には、債務免除は中小企業や家計の形成を改善し、住宅所有権を増加させる可能性がある」が、同時に「道徳的リスクを高め、負債の負担を更に増加」する可能性もあると述べている。例えば、将来の学生ローンの借り手は、その負債がいつか免除されることを前提に「大きな貸付の残高」を作る可能性もある。また、「負債をどの程度免除することが「富の不平等に対処する」ことになるのか不明であるという。ニューヨーク連銀は「未払い債務の約3分の2は現在、稼ぎ手の上位半分に保有されている」と推定している。

学生ローンの負債をゼロにする政策をアピールするウォーレンやサンダースは、学生ローンの負担は結婚と家族の形成を遅らせ、中小企業の経済と住宅市場を鈍らせ、若い世代の人口層が退職のために貯金することに苦労し、卒業生は借金がある為、将来の設計を建てることや、財政危機を乗り切る事が困難であるなど、多数の否定的な側面を論議している。学生ローンの負債を免除する政策、特に富豪者に増税することで相殺する計画には経済専門家が多様に反応し、24日に2020年大統領選の立候補を公表したばかりのマイケル.ブルンバーグは2012年には、彼のような米国最大の富豪者に対する増税に反対していた。彼は今年1月、ウォーレンの「超大富豪税」に反応し、「恐らく違憲です」と非難した。学生ローンの負債を免除する政策は非常に論争的である。

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