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トランプ大統領は米国史上、下院議会で弾劾されたわずか3人目の大統領になった。党派的投票率で可決された東部時間18日午後9時過ぎ、下院議長ナンシー.ペロシは可決した二つの弾劾記事を上院議会に送る決定は、上院議会多数派リーダーのミッチ.マコーネルが公正な裁判を行うことを明確にした後になると示唆した。圧倒的多数の国民は証言者の招待も含めて、上院議会での公平な裁判を望んでいる。民主党は2020年に多数派を失う危険性があったとしても弾劾することを選択した。一方、歴史的弾劾が可決したその夜、トランプは怒りの集会で対抗した。弾劾可決は両院のリーダーとの間で、益々亀裂が深まっている。

投票は二つの弾劾記事について別々に行われ、条項1の「職権の濫用」での投票は230対197票、「議会に対する妨害」の条項では229対198票でいずれも党派ラインに分かれた。民主党が大幅に多数派である下院議会では、最初から、可決することは予測されていた。下院議会は現在多数派民主党の議席が233、少数派共和党は197、独立派1、空席が4の合計435席で構成されている。弾劾支持に投票した独立派の議員は、早くからトランプに対する弾劾を呼びかけた元共和党のジャスティン.アマッシュである。再選のため、賛成票に投票することに迷いがあった民主党議員17人のほとんどは、結果的に賛成票に投じたようである。しかし、共和党は誰一人、民主党に参加していない為、1998年12月から1999年2月まで弾劾に直面し、[議会への妨害」によるビル.クリントンに対する下院議会での投票でも221対 212票で、同様に党派的に割れた。

ペロシは、投票後の午後9時過ぎの記者会見で弾劾記事を上院議会に送るタイミングや、下院で選択する裁判でのマネージャーに関しても決定していないと述べた。19日、ペロシは上院での裁判について、上院少数派リーダーであるチャック.シューマーと会合を行い、シューマーはマコーネルとの会合を行っていると報告されている。又、上院議会が公正な裁判を行うと保証するまで、可決した二つの記事を上院に送ることを延期すると述べた。一部の民主党議員は、トランプが共和党支配の上院で無罪になるとほぼ保証されているため、上院に記事を送るのは合理的ではないと言っているとワシントン.ポストは伝えている。ホワイトハウスの弁護士らと裁判について協議しているマコーネルは、シューマーが実際にトランプ/ウクライナ事情を直接知っている4人の証言者を招待する要請を却下した為、彼は形式的な裁判で早急にトランプを無罪にする意向であることを示唆している。

一方、19日に更新されたワシントン.ポスト/ABCの世論調査では「トランプは上院議員の裁判で彼のトップ補佐官が証言することを許可すべきか、又はすべきではないと思いますか?」との質問には71%が許可するべきであると答え、すべきではないと答えた率はわずか22%であった。数週間にわたる公的証言と委員会での論議が、弾劾に関して分裂したままである為、大多数の米国人は、議会で承認されたウクライナへの軍事援助を停止するというトランプと彼の政権の決定について直接事情を知っているホワイトハウスの役人から話を聞くことを望んでいることを示唆している。トランプ大統領は、特に彼を擁護する証言者を裁判に参加させることを希望しているようである。ワシントン.ポストによると、「民主党は彼に対して公平ではない」と主張しているトランプは、機会を提供された下院での弾劾プロセスには参加せず、上院の裁判は彼を擁護する「証人が民主党に損害を与えると信じているため、一連の証人が現れることを望んでいる」と匿名の条件で彼の役人や顧問がポストに語ったという。マコーネルは「ホワイトハウスの顧問とトランプに対し、すべての証人の要求は多数決で承認される必要があり、上院共和党議員を困難な政治的地位に追い込む可能性があり、民主党は新たな異なる証言者を求めている為、彼らの質問で、新事実を発見する可能性がある」と主張した。

加えて、トランプは弾劾プロセスが無党派州で、彼の再選を援助すると益々確信しているという。同じ世論調査では、無党派の47%はトランプ弾劾を支持し、46%が反対している。この世論は、ほとんど無党派の有権者の意見が割れており、彼らが再選を援助する強い可能性を示唆していない。2020年の選挙予測や結果がどうであれ、下院民主党は、法律の規定と憲法を無視した言動を繰り返すトランプを容認し続けた場合、民主主義は崩壊し、米国は無秩序で低俗な国になることを懸念し、弾劾以外にそれを阻止する方法はないと決断した。18日のニューヨーク.タイムスは、民主党の弾劾は「腐敗した大統領を止める緊急の行動であると特徴づけた」と述べている。下院情報委員会の委員長アダム.シフは「大統領と彼の部下が陰謀を企ています。危険が続いています。リスクは現実のものです。私たちの民主主義は危険に晒されています」と投票後の記者会見で語った。それは「ホワイトハウスを悩ませてきた腐敗と不正行為:脱税、大統領職からの利益、ポルノ映画女優への口止め料の支払い、慈善財団による詐欺行為」に至るまで、実際にトランプの腐敗的スキャンダルの報告は3年間続いているとタイムスは述べている。

一方、下院議会で投票が行われた頃、接戦州ミシガンのバトル.クリークでのアリーナ.スタイルのキャンペーン集会を開催したトランプは「憲法上の対立を、根拠のない告発に基づいたデマである」として拒否した。彼は「私は心配していません。貴方は、何も悪いことをしないで弾劾されます。それは永遠に続く記録かもしれません。彼らが何をしたか知っていますか?彼らは弾劾プロセスを安っぽくしました」と述べ、上院議員は「正しいことをしようとしています」と付け加えた。トランプは弾劾の前夜に6ページの手紙をペロシに送り、妨害をしたのは彼女であり、職権を濫用しているのは彼女であると攻撃したことが報告された。記者団に感想を聞かれた彼女は、まだその手紙を全部読んでいないとし「病的」であると反応した。

党派的に分裂を深める要因になった弾劾に関して、民主党議員、特に中道派の民主党は「政治的に彼らを傷つけ、下院の支配権を犠牲にする可能性さえあるという十分な知識を持って弾劾条項を受け入れた」とタイムスは述べている。黒い服に身を包んだペロシは、投票後「今日、下院議長として、私は米国大統領の弾劾に関する議論を厳しく、そして悲しい思いで開きました。私たちが今行動しなければ、義務を放棄することになります。大統領の無謀な行動が弾劾を必要とすることは悲劇的です。彼は私たちに選択肢を与えませんでした」と語った。

民主党はマコーネルが「上院裁判で公平な陪審員として行動するつもりはないが、ホワイトハウスと協力して大統領をすぐに無罪にするためには彼の力で全てのことをするだろう」と見ていると19日ニューヨーク.タイムスは伝えた。マコーネルは上院のフロアでのスピーチで、下院の「投票は証明されたものを反映していませんでした。 それは、大統領に対する彼らの気持ちを反映しているだけです。上院はこれを正さなくてはなりません。この機会に立ち上がらなければなりません。証拠不足に適した結果は一つだけです。失敗した調査、ぞんざいなケースです」と反論した。又、マコーネルは「彼らは弾劾が非常に緊急であるため、正当なプロセスを待つことさえできないと言ったが、今彼らは自分の手に座ることに満足している。これはコミカルです」と述べた。トランプは「マコーネルの発言を繰り返し、ペロシは彼女の偽の弾劾が非常に哀れだと感じているため、上院に提示することを恐れています。何もしないことは私たちの国にとって、とても悪いことです」とツイートした。

議会のリーダーらは上院での裁判規定について、現在紛争状態である為、クリスマスと新年の休暇に入る前に解決する見通しはなく、来年早々からの次のステップは不明な状況である。憲法は下院議会に弾劾の権力と上院に裁判の権限を与え、証人者に関する規定も含めて、それをどのように設定するかは、ほとんど任意である。1999年のビル.クリントンの裁判では、当時マコーネルは複数の証人者を参加させることを要求していた事実があったことを19日公開されたビデオが証明している。現在上院で最高権威を握る彼は、上院フロアーでの声明で、あらゆる理由を並べて、証言者ゼロの彼独自の戦略を押し進める姿勢が見られる為、上院で公正な裁判が行われる見通しがないと見ている複数の下院民主党議員らは、彼らが可決した二つの弾劾記事を上院に送ることに反対している。これは、下院での可決が上院で見事に転覆される恥を避け、共和党多数派が支配する上院でトランプを最初から無罪にする戦略を進めているマコーネルに幾分プレッシャーを与える点で、効果があるように見える。しかし、現状はむしろ、リーダー間の党派的対極化が深まっているようである。

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