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Image result for images of thousands of protests in Baghdad and Tehranバグダッドで追悼の行進を行う人々:By   Voice of America

イラクで米国の無人機にイランのトップ将軍が殺害された事件を受けて、彼の死を嘆く数万の人々がバグダッドとテヘランの街で、抗議を開始したようである。イランの指導者は米国に対する復讐を誓い、その脅威は深まっている中で、トランプ大統領及び国防総省は彼らの行動を擁護した。しかし、国際法に違反している可能性があるため、中国及びロシアは米国の行動を批判している。複数の専門家は、殺害の動機についてトランプ大統領と国防総省の言い分に一貫性がないことも含めて、トランプ政権の防衛の主張が希薄であると語っている。

4日のニューヨーク.タイムス(NYT)によると、3日にバグダッド空港近くでアメリカの無人機による空爆で2人の尊敬される軍事指導者が殺害された為、共同葬儀が行われた時、数万人の親イランの戦士はバグダッドを通って行進し、旗を振り、米国に「復讐が来る」と唱えた。イランの最高指導者であるアヤトラ.アリ.ハメネイは、カシム.スレイマニ将軍(62歳)の死を追悼した時、「強力な復讐」を誓い、イラクから米国人を追放する要求が加速した。この地域全体で、米国とイランの間に起きている「影の戦争は突然、広範囲の紛争にエスカレートする恐れが高まっている」という。スレイマニ将軍は、ガザ、レバノン、シリア、イラク、イエメンを含む全中東の過激派グループとイランのネットワークを構築するために人生の多くを費やした人物である。しかし、イランがその復讐をいつ、どのように行うか不明であり、頑固な敵に対する決意を示す必要性と米国に対する全面的な戦争のための強い武力を行使することの対抗とのバランスを保持しなくてならないため、一部の学者は、イランの対応は圧倒的ではないかもしれないと述べている。「技術的には、イランはシリアまたはイラクの米軍基地を攻撃する可能性はあるが、それは米国からの更なる報復を駆り立てるだろう」と予測されている。

4日、中国の外相王.李は、イランのモハンマド.ジャバド.ザリフとの電話会議で、「米国による危険な軍事行動は国際関係の基本的な規範に違反し、地域の緊張と混乱を悪化させるだろう」と述べた。中国の外務省が発表した要約では「中国は米国が武力を乱暴に悪用せず、対話を通じて問題の解決策を模索することを求めている」と語った。ロシア外務大臣のセルゲイ.ラヴロフもザリフと会話した。ロシア外務省の声明では、「米国によるこうした行為は国際法の規範に大きく違反している」と指摘した。フランスの外相ジャン=イヴ.ル.ドリアンとの電話で、中国の外相王.李はイランの核能力を削減する国際協定の救済を望んでいることを示唆し、この協定は「中東の平和と安定を守るための苦労の柱」であるとドリアンに語った。

イランに対する行為は国際法違反である可能性が高いため、論争的である。専門家は国防総省の説明に懐疑的であると指摘している。3日のロイターによると、イランのトップ将軍を自衛行為として殺害することを正当化しているトランプ政権は、法律専門家と国連の上級権利調査員によって提起された「国際法違反」の懸念による非難をそらそうとしている。イェール大学の国際法の専門家であるウーナ.ハサウェイ教授は、利用可能な事実は空爆が自衛の行為であるとの主張を「支持していないようだ」とツイートし、それは「国内法と国際法の両方で法的に希薄である」と結論付けた。国防総省は、ソレイマニを標的にすることは「将来のイラン攻撃計画」を抑止することを目的としていると言ったが、一方、トランプは、イランの将軍が標的にされたのは、彼が米国の外交官や軍人を攻撃する「差し迫った邪悪な」計画をしていた為だと語った。テキサス大学オースティン法学部の国家安全保障法の専門家であるロバート.チェズニーは、国連憲章問題に関する政府の最善の主張は自衛であると述べた。彼は「この男性がアメリカ人を殺すための作戦を計画していたことを認めるるなら、それは対応する権限を提供する」と語った。前大統領バラク.オバマ政権のバグダッドの米国大使館の元法律顧問スコット.アンダーソンは、これまでの「国際法下でのトランプの正当化は疑わしい」と述べたが、「ソレイマニがもたらした脅威にイラク政府は対処する意思もなければ、対処することもできないため、米国はイラクの同意なしに行動する権利があるとトランプは論議することが可能である」と述べた。

トランプ政権の行動は、国際法違反であるとの意見がより強調されているようであり、5日も引き続き論争的である。現在、緊張が高まっている中で、米国はバグダッドの大使館を閉鎖し、アメリカ市民にイラクを去るように呼びかけている。又、事件直後、追加の海兵隊及び700〜800人の空軍のメンバーが地域に派遣された。空爆後、トランプ大統領は、攻撃は戦争を食い止めるためであると述べ、イランに対し「どこかで米国人が脅かされる」ようなことがあれば、米軍は別の攻撃の標的を既に特定していると警告したと伝えられた。中東の戦争で大金を使うことより国内のインフラに貢献した方が良好であるとキャンペーン中に述べ、孤立主義と大衆派のイメージで売り出したトランプの姿はそこにはない。恐らく、2012年にリビアのベンガジにある大使館が襲撃され、複数の外交官が死亡した事件の教訓がトランプを恐れさせている可能性もある。つまり、トランプはオバマ政権下で国務長官であったヒラリー.クリントンが共和党に執拗に批判された過去を見ている為、同じ轍を踏む皮肉な状況を避けたいという意識があるかもしれない。

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