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Biden enlists CEOs to pressure GOP as potential US default looms - ABC News

By ABC News

債務不履行の可能性が高くなっていた10月6日午後、上院少数派リーダーのミッチ・マコーネルは突然、12月初旬まで、民主党が債務限度を引き上げるための投票を許可すると述べた。また、引き続き政府に資金を提供するための短期的な継続決議(CR)法案への投票も許可すると公表した。民主党は、この申し出を受け入れる方針を示し、7日の今日、上院議会の両党のリーダーは、政府の債務限度引き上げを12月初旬まで延長するための合意に達したと上院議会のフロアーから公表した。これらの状況は何を意味している?

木曜日の今朝、上院多数派リーダーのチャック・シューマーは、債務限度の引き上げの合意に達したとし「私たちの望みは、今日すぐにこれを成し遂げることです」と述べた。マコーネルは、「私たちの民主党の同僚が受け入れた道は、アメリカの人々を短期的な危機から救うでしょう」と述べた。 専門家は、米国が前代未聞の債務不履行に直面した場合、景気後退を含めて、経済的荒廃は計り知れないと警告していた為、マコーネルは実際にはその危険性を良く理解しており、米国をそのような壊滅的状況に追い込むかどうは「ミッチ・マコーネル次第である」と宣言したバイデン大統領の警告に効力があったことを示唆している。マコーネルの突然の発言は、バイデンが5日記者団に、債務限度の引き上げの緊急対策として「フィリバスターを停止する可能性がある」と述べた翌日に来ている。いずれにしても、マコーネルは今後二ヶ月間、その危険性を一時的に回避したことになる。

マコーネルが提案したことを示す債務上限の引き上げは4,800億ドルであり、12月3日まで連邦政府の借入に資金を提供する予定である。マコーネルは、民主党が同日に期限切れになる政府への継続決議法案も可決しなくてはならないと指摘した。債務上限4,800億ドルの引き上げについては、来週までに両院で投票する可能性がある。しかし、この二ヶ月間で民主党議員らは、バイデンの3.5兆ドルの社会プログラムに関連する支出額をどのように可決するかを決める方針である。すでに、大統領が公表している妥協額は1.9から2.2兆ドルの範囲であり、民主党は、妥協する可能性がある。しかし、どの予算を犠牲にするのか、またはどの分野での資金を大幅に減少するのか、現在どのような交渉が行われているのか具体的な事は判明していないようである。

バイデンのこれまでの支出予算は気候変動に7,000億ドル、児童税控除と所得税控除に4,000億ドル、メディケアを含む医療費に3,700億ドル、住宅とホームレスの援助に3,000億ドル、家族および医療有給休暇に3,000億ドル、高齢者の長期的ケアに2,500億ドル、幼児教育に2,500億ドル、子供のケアに2,500億ドル、アフォーダブル・ケア・アクト拡大に2,100億ドル、共和党州でのメディケイド拡大に2,000億ドル、無料学費に1,000億ドルであったが、これの支出に対して、共和党全員および保守系民主党ジョー・マンチンおよびキルステン・シネマの二人が反対しているため、大幅に削減する状況に直面している。これらの支出は、富豪層の税金を21%から28%に増税することで相殺することができるというのが、バイデンのアプローチである。そのような政策は大多数のアメリカ人が支持していることは既にご承知の通りである。

現時点では、前代未聞の債務不履行の危機は今後二ヶ月間避けることが可能になっただけであり、10年後に連邦赤字を増加することを禁止しているリスクがあり、予算項目として計上されるものまたはされないものがあるなどの特別な規定があるため、複雑で面倒であり、時間がかるとして、民主党が非常に消極的であるリィコンシリエイション(予算調整)のプロセスを共和党は引き続き押していることである。共和党は、この予算プロセスを民主党が使用して、来年からの債務上限を引き上げるという要求を維持したままである。マコーネルは今日午前中の上院フロアーでのスピーチで、そのプロセスを利用するために「彼らには十分な時間があることに疑問の余地はありません」と言った。従って、12月初旬に再度、債務不履行の危機に直面しない為には、共和党が同意する方法で支出予算を提供する必要があることを意味する。一方、民主党は引き続き、非常に難解なリィコンシリエイション・プロセスを避け、共和党の根強い抵抗にも関わらず、フィリバスターを除去することを考慮しているようである。それは、債務不履行を避けるため、予算が絡む緊急措置では50票に加えて、カマラハリスの一票で可決可能である。

しかし、マンチンおよびシネマ両氏の意向は不明であるため、これにもリスクがある。この両氏の考えはほとんど漫然としており、明白ではないため、6日午後、上院議会の民主社会主義者のバーニー・サンダースは記者会見で、珍しく48人の民主党議員が大統領の議題を支持している一方で二、人の同僚が、それをブロックしている状況は理不尽であり、彼らにはその権利はないと述べた。そして、マンチンとシネマを意識し、彼らは「何を望んでいるのですか?」と聞き、彼らの意向を明白にするよう求めた。従って、上院民主党だけで、フィリバスターの除去に取り組むことも容易ではないことを示唆している。要するに、米国は12月3日に政府閉鎖と債務不履行の二つの危機に直面することを意味する。