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Dredging up the truth

By Times Union : ハドソン川

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ちょうど49年前の今日、水質浄化法が制定された。約50年後の今日も川、小川、湖、湾は汚染されており、ジョー・バイデン政権は、何百万人ものアメリカ人の健康に有害な人工化学物質を規制する動きを開始した。1960年代には、幾つかの顕著な水質汚染の教訓があるにも関わらず、新たな化学製品が次から次に登場する為、化学物質の規制やその取り組みも終わることはない。

1972年10月18日、米国は歴史上初めて、国の水域の汚染と水質管理に関する厳格な規制を定めた水質浄化法を制定した。過去の幾つかの調査は、水質汚染が恐ろしい状況であることを示した。1968年の調査では、チェサピーク湾の汚染で、漁師の収入が数百万ドル失われた。チェサピーク湾は、40年間の徹底的な科学的調査で、地球上で最も研究されている大きな水域である。主要な科学者によるその河口の調査で、チェサピークが劣化している理由とその修正方法が特定された。 このレベルの科学的理解を誇る水域は世界で他に例がない。一年後の調査で、ハドソン川の細菌レベルは、法定限度の170倍に達していた。フロリダ州では、1969年にソノトサッサ湖 で、食品加工工場からの汚染で、記録上最大の大量死である2,600万匹の死んだ魚が発見された。1969年6月の日曜日の朝、共和国製鉄所の近くで、産業廃棄物で汚染されたカイヤホガ川の油膜が発火し、2つの鉄道橋に約10万ドル相当の損害を与えた。

バイデン政権の環境保護庁(EPA)は、人間によって廃棄される特定の化学物質を除去する為、規制を行う動きに乗り出した。18日のワシントン・ポストによると、EPAは化粧品、デンタルフロス、クリーニング用品、食品包装、衣類などの一連の製品に使用され続けている特定のポリフルオロアルキル物質(PFAS)およびパーフルオロアルキル物質と呼ばれる「永久化学物質」を規制した。これらの化学物質は何百万人ものアメリカ人に健康上のリスクをもたらすため、EPAは強制的な飲料水制限を設定することを緊急に進めると述べた。また、EPAは、製造業者が製造する化合物の種類全体に関する詳細なデータを提供することを要求し、それらの一部を有害化学物質として指定することを計画している。国防総省は18日、700近くの施設から生じる可能性のあるPFAS汚染の初期評価を2023年までにを終了すると発表した。農務省、保健福祉局、食品医薬品局(FDA)は、化学物質の健康への影響を調査しているという。

1972年に制定された水質浄化法は、米国の水域への汚染物質の排出を規制し、地表水の水質基準を規制するための基本構造を確立した。この前の基礎的な法律は1948年に制定され、連邦水質汚染防止法と呼ばれていたが、1972年の水質浄化法によって、大幅に再編成され、拡張された。水質浄化法下で、EPAは、産業の廃水基準の設定などの汚染防止プログラムを実施した。また、EPAは地表水中の汚染物質に関する国の水質基準の推奨事項を作成した。水質浄化法は許可が得られない限り、汚染源から水域に汚染物質を排出することを違法にした。産業、地方自治体、およびその他の施設は、それらの排出物が直接地表水に向かう場合、厳格な認可を得る必要があった。1972年の水質浄化法は現在の洗浄水基準の礎になっている。

環境問題に積極的であったリチャード・ニクソン大統領は1970年に環境保護庁を設立したが、節約を重んじる共和党大統領として、彼はコストがかかるとの判断で、議会が通過した水質浄化法に拒否権を行使した。しかし、議会は大統領の拒否権を覆すことが可能な投票により、法律として可決した。現在、環境問題が主な課題のひとつとして、気候変動に取り組むことを目指すバイデン大統領は、3.5兆ドルの支出法案を掲げているが、上院の保守系民主党議員ジョン・マンチン(ウェスト・バージニア)は、同州の化石燃料が重要なビジネスの一部であるため、バイデンの気候変動プログラムに反対している。彼はこの部分の予算を大幅に減少することで、2兆ドル以下の予算を主張している。それには理由がある。彼の子息はウェスト・バージニア州で石油会社を運営している為、これは同州の反映の為ではなく、個人的な利益相反に関連している。石油堀削の為、森林は大幅に減少し、現在ウェスト・バージニアは、全米の中で、ほぼ最大の洪水の被害地になっている。マンチンの立場は、同州を救う政策とは無関係である。