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Joe Manchin leans over deck of his yacht to tell protesters why he'll  oppose funding healthcare expansion | The Independent

所有するハウスボート上から抗議者に語るマンチン By The Independent

大半の米国民が気候変動は現実に起きていると感じている時、同じ民主党の上院議員はバイデンの気候変動政策に反対している。個人的な利益相反がないかぎり、これは通常ありえない為、主要メディアは、その不可解な現状に注目し始めた。ファロー・ザ・マニー(Follow the money:金の流れを追え)というキャッチフレーズがあるが、特に政治家に対しては、主要メディアの取材報告による証拠が、その意味を明白に示している。最悪なことに、彼は気候変動による政府の対策を望んでいる大多数のアメリカ人に反している。

ニューヨーク・タイムス(NYT)が18日に更新した記事によると、上院民主党議員ジョー・マンチンの故郷であるウェスト・バージニア州ファーミントンは、洪水が発生しやすい集落地である。嵐の季節には降雨がさらに地形を悪化し、「バッファロー・クリークと呼ばれる川は氾濫し、雨は土手に沿って家を浸水させます。かっての採炭の町の両側の丘を流れ落ちる小川を破裂させ、地下室に水を押し込みました。それらは地面を飽和させ、ファーミントンの老朽化したパイプに浸透し、その下水処理システムを圧倒します。気候変動は空気を温暖化させるので、もっと多くの水分を保持することを可能にし、それはより頻繁で激しい降雨を引き起こしています。先週発表されたデータによると、米国本土のどの州もウェスト・バージニア州ほど洪水被害に晒されていません」と伝えている。マンチンの従兄弟と結婚しているジム・ホールは、2017年の洪水の際に、救助隊員が川沿いの家のポーチから、彼と彼の妻をロープで引き上げ、救済された体験を語ったという。マンチンの姉と義理の兄弟は「嵐が来るときに彼らの地下室を片付け、川からの生の下水を嗅ぐときに地元の役人に電話する」という。ホールは、「ウェスト・バージニア州ではここ数年、信じられないほどの量の雨が降りました。私たちは滞在しないことを真剣に検討しました。」と語った。

バイデンの気候変動政策は、パリ気候協定と一貫性があるため、当然、二酸化炭素を排出する石油や石炭などの化石燃料を徐々に減少させ、ソーラーや風力による再生エネルギーを増加させることである。加えて、現在、気候変動の影響を受けている地域のインフラストラクチャーを更に強化することである。マンチンは、バイデン大統領の気候変動プログラムの全てに反対することを明白にしている。それはなぜか? NYTは「マンチンが、石炭とガスのトップ生産者であるウェスト・バージニア州に害を及ぼすと述べた為、国を化石燃料から遠ざける計画を拒否しました。 マンチン自身の財政は石炭と結びついています。彼は昨年、50万ドルの配当金を彼に支払った『家族の石炭仲介業』を創設しました」と伝えている。つまり、彼は名目上、息子が運営している会社を実際には彼も所有しており、利益を受けていることを示唆している。年間で50万ドルは、一議員にとっては大金である。メディアは「金の流れを追う」事で、この証拠を得たようである。

一方、驚異的に多数のアメリカ人は、 森林、木が減少し、洪水の被害が最悪であるウェスト・バージニア州のような例を強く現実的なものとして認識していることを示唆する世論がある。ピュー・リサーチ・センターが既に昨年の1月23日に公開した時点で、65%の回答者は気候変動に対して「連邦政府はほとんど何もしていない 」と述べている。二酸化炭素を吸収する1兆本の木を植えることには90%が好んでいる。また、二酸化炭素の排出を減少させることに対処する企業には税額控除を提供することには84%が同意している。米国民は引き続き、政府が気候変動について、何かをすることを望んでいる。特に、バイデンの3.5兆ドルの支出政策の一部である気候変動は、一人の民主党議員にブロックされているため、これが多大な行き詰まり状態の中で、複数の世論調査結果を公表している10月8日のFive Thirty Eightによると、総体的にアメリカ人の大多数は気候に対する(政府の)行動を望んでいる。モンマス大学の調査では米国成人の60%が、連邦政府が取り組むべき気候変動は「非常に重要である」と述べている。米国成人の56%が、気候変動は「非常に深刻」な問題であると述べた。ピュー・リサーチの最近の調査によると、米国成人の60%が、気候変動の個人的な影響について心配している。

要するに、米国民の大多数は、気候変動の影響を現実的に認識しており、その個人的な影響を懸念し、政府の行動を望んでいるにも関わらず、マンチンはその気候変動の対策をブロックすることを選択している。従って、彼は彼自身の利害関係の為に、他48人の民主党の仲間とは完全に対立した立場を取っているだけでなく、60%の国民にとって、これは引き続き絶望的であることを示唆している。彼のウェスト・バージニア州は壊滅的な気候変動の影響をもっと確実に受けていることは気候変動の研究者が確認している。マンチンは、一握りの石炭のビジネスで彼を豊かにしているわずかに息残っている石炭産業にしがみついており、それが、バイデンの気候変動政策の障害になっているという非常に大きな問題が浮き彫りになっている。問題は、彼の一部の家族も含めて、全米の一般的な人々が気候変動の影響を身近に感じ、実際に深く懸念しているにも関わらず、彼のように非常に裕福な人々は、その影響から免れることがもっと容易であるということである。したがって、一握りの石炭の仕事を維持することは、彼にとっては、非常に価値があると自分自身に納得させることができる。現在のこの状況は、全国およびローカル紙に至るまで、幅広く注目されている。