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Photo credit : Mount Vernon

今日6 月 14 日は249年前(1775年)に米国陸軍が設立された日である。この日、大陸会議は連合植民地に 1 年間勤務するライフル兵の入隊を認可し、ライフル兵の編成を公約し、陸軍の統治に関する規則を起草する委員会を任命した。更に、既存のニューイングランド軍および他複数州の地点の防衛のために数万の部隊を配置した。これは、アメリカ陸軍が米国で最初の国家機関として1776 年 7 月 4 日の独立宣言を促進する礎となった。

今日の陸軍は、200万人以上の現役および予備役に加えて、医師、弁護士、警察官、様々な分野での専門家や技師など、多様な役割を担う約78万人の民間人で構成されている。軍歴の豊富なバージニア出身のジョージ・ワシントンは、1775 年 6 月 19 日に新軍の最高司令官に任命され、植民地軍を率いてイギリス軍に勝利した後、1789 年に新国家の初代大統領に選出された。世界の近代的な軍隊は今日も続いているヨーロッパの伝統とプロ軍隊の歴史および組織化された軍事構造と規律体系を発達させた古代ギリシャとローマの影響を反映している。

16世紀には、大砲の普及により新たな戦術と技術の進歩がもたらされたが、常備軍も出現した。国家と民族の間でほぼ絶え間なく続く紛争と技術の進歩が伴い、ヨーロッパでは軍事革命が起こり、それが最終的に新世界でも採用された18 世紀に実施された軍事システムは、米国の軍事的起源に大きく貢献した。この時期、ヨーロッパでは限定的な戦争が勃発し、植民地では国境や資源をめぐる争いにより、異なる土地の兵士間の小競り合いが頻繁に発生した。中世の先例に基づく民兵制度は、緊急事態に対応できるよう植民地の人々を訓練し準備する方法として、イギリスから植民地に移植された。植民地の多くは、男性に年間一定数の訓練日に参加するよう義務付ける強制民兵モデルを採用した。

米国陸軍が設立された当時、植民地の人々はお金も武器もない生活をしていた中で、この強制的に採用された民兵らは武器や弾薬、衣服および食料の全てを自給する必要があった。そして、自由に任務を終えることも不可能であったが、次第に独立の熱意を高めたのである。米国陸軍は最終的に、当時世界で最も組織化され、最もプロフェショナルであったイギリス軍に勝利した。1775年 4月19日から 1783年9月3日まで続いたアメリカ独立戦争で「最終的に植民地の独立を勝ち取ったのは、アメリカの戦術、自立心、勇気」からきており、当時、将軍ジョージ・ワシントンは「この戦争から、統一された国家制度の下で訓練され、組織された統制のとれた民兵を維持することが本質的に必要であるという信念」を維持し続けたのである。これは米国陸軍設立の主なレガシーである。