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最近、イスラエル・ガザ戦争に対するプロテストが激化している中で、バイデン政権には日曜日でさえ休むことはできないほど緊迫感があることを思わせる。国務省の長官アントニー・ブリンケンは、停戦の仲介をする国の指導者と会うため、28日の今日中東に旅行している。ジョー・バイデン大統領は、イスラエルの指導者ベンヤミン・ネタニヤフと停戦および人質解放について電話会談を行った。

昨年10月7日にハマスがイスラエルをテロ攻撃して以来、国務省の長官アントニー・ブリンケンは、頻繁に中東を旅行している。28日のニューヨーク・タイムスの報告によると、「ここ数週間停戦と人質交渉が停滞しているため、ハマスとの仲介役を務めてきたエジプトとカタールの当局者」に再度、交渉を促すためにサウジ・アラビアに旅行し、この機会にイスラエルに立ち寄り、3日間の世界経済フォーラムの会合に参加する予定である。バイデン政権下で、イスラエル・ガザ戦争に関する外交政策で、最も中心的な役目を果たしているブリンケンはこれまで、まだガザにいると思われる100人以上の人質の解放に貢献した。

一方、バイデンは3週間前に、ネタニヤフ首相との電話会談で、「ガザへの食糧やその他の物資の輸送を促進し、民間人の犠牲を制限するために同国がもっと行動しない場合、イスラエル戦争への支持を再考するつもりである」と警告したという。その警告には効果があり、その後、「ガザへの人道支援は大幅に増加している。米国当局者らは、イスラエルがバイデン大統領の要求に応じたと評価している」が、支援はまだ必要な範囲に至っていないと認識しているという。しかし、米国当局者らは「ハマスは完全に拒否したわけではなく、この提案を検討中である」と述べ、まだ進歩の可能性があると慎重ながらも楽観的な見方を示した。

また、「イスラエルはガザ南部から軍隊の一部を撤退させた」が、引き続き「約100万人のパレスチナ人が避難している南部の都市ラファに対する大規模な攻撃を計画している」ため、バイデン政権当局者らはこの計画に反対している。イスラエル当局者らは「米国政府の意見を考慮し、米国とさらに協議する」と述べているという。イスラエルは、米国の停戦提案に基づき、「6週間戦闘を停止し、ハマスに拘束されている人質40人、主に女性、高齢男性、健康状態に問題のある人々の解放と引き換えに、刑務所に拘束されている数百人のパレスチナ人を解放する」という。合意が成功する場合、今後「停戦は延長され、更にもっと多くの人質が解放される」可能性があるという。バイデンは電話会談で、「新たな提案を受け入れる責任はハマスに残されていることに同意した」という。米国当局者らは、イスラエルはアメリカが草案した計画を受け入れたと述べ、「合意に達しなかった場合の責任は真っ向からハマスにあるとしているが、彼らの説明は建設的ではなかった」という。

現在、イスラエルの首相ベンヤミン・ネタニヤフと彼の高官は、ガザのパレスチナ人を意図的に飢えさせたという理由で、国際刑事裁判所(ICC)が逮捕状を発行するという脅威に直面している。ネタニヤフは、そのような最悪の状況を阻止するために、彼が停戦のための協調的な努力を行なっているという姿勢を世界にアピールする必要があるため、停戦の交渉に応じていると思われる。従って、バイデンは強く停戦を押し出すチャンスがある。パレスチナ人に対する虐待がある限り、ネタニヤフにとってイスラエル・ガザ戦争を正当化できるものはないと思われる。ICCの動きも含めて、彼はすでに評価を失っていることを示唆している。米国では4月18日から27日までの間に、全米の20以上のキャンパスで抗議活動が行われた。それぞれのキャンパスで逮捕された学生や一般人の数は最小数人から最大約120人に及んでいる。