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今年の冬はグローバル的に強力なエルニーニョの影響を受ける可能性がある。夏の灼熱下で頻繁な山火事が発生した後に到来する今後の台風シーズンは、特にカリフォルニア州で、1955 年以来の歴史的及び記録的な降雨をもたらす事が予測されている。特に、多量の降雨はカリフォルニアの旱魃を緩和するとの期待もある反面、洪水の影響で山火事後の堆積物が流され、特定の場所では壊滅的な被害の懸念が提起されている。

13日のニューヨーク.タイムスによると、米国海洋大気庁の気候予測センターの代表者は今年のエルニーニョは、60年以上記録されている中で第二目に強いと電話会議で記者団に語ったという。東太平洋で通常より暖かい水温度で始まるエルニーニョは世界中の気象に影響を与える可能性があり、米国南部地域およびカリフォルニア州に重い冬の降水量をもたらすと予測。エルニーニョ現象は、オーストラリアとインドの干ばつに関連性があり、太平洋およびもっと暖かい地域で頻繁にハリケーンが発生する可能性がある。また、専門家によると、現在のエルニーニョは、北太平洋の異常な温暖化に伴って、記録的に最も暖かい年になっているという。

米国海洋大気庁によると、総体的にエルニーニョが2015年から2016年の冬にかけて北半球で続くチャンスは90%以上、2016年早期春まで続く可能性は85%である。米国で隣接するほぼ全ての州(48)では、エルニーニョに伴う気温及び降雨は北半球の夏の残り期間に最小限度であるが、秋後期と冬に増大することが予期される。エルニーニョの影響で、通常の大西洋のハリケーン.シーズンはハリケーンの発生頻度が下がり、一方中央および東太平洋の領域では通常の範囲を超えるハリケーンが発生する可能性がある。

パサデナのデェボーズ.ゲイト.ダム

大規模なエルニーニョはゴジラ.エルニーニョと呼ばれ、多量の雨による洪水はカリフォルニア州の旱魃を緩和するかもしれないと期待されている。しかし、ダムの決壊、崖崩れ、乾燥しきった土地での洪水などの被害も懸念され、各地で準備が始まっている。14日のL.A.Timesによると、同州では17人が死亡し、5.5億ドルの被害を受けた1997年から1998年に発生したエルニーニョと同じような強い嵐を形成すると予測されている。「これは間違いなく、ゴジラエルニーニョになる可能性を秘めています」とNASAの気候学者は語ったという。関係者は南カリフォルニアの洪水制御システムの脆弱性を懸念している。特に二次的災害の懸念がある場所は、山火事の瓦礫が蓄積しているパサデナのデェボーズ.ゲイト.ダムである。従って、ダムの水のコントロールは難しい状況になっている為、ダムの南部地域は洪水のリスクがある。従って、フリーウェイ110、パサデナ、南パサデナ、北東ロスアンゼルスは影響を受けると予測されている。また、サンガブリエル山脈が一連の劇的な嵐に飲み込まれ、泥、岩、燃えた木などが混合した土砂崩れが盆地全域で発生した場合、ダムも洪水で決壊する可能性があると懸念されている。

世界的に影響を与えると予測されているエルニーニョは今年の冬、カリフォルニア州と米国南部に多量の雨をもたらすが、世界各地で乾燥した天候になるという。また、エルニーニョは強い暴風雨の影響で「コロラド州、テキサス、オクラホマ州の干ばつを効果的に終える」可能性があると予測している。カリフォルニア州はエルニーニョのターゲットになっているということが顕著な予測であるが、4年間続いている旱魃を多量の降雨が緩和するとの期待もあるようである。過去のエルニーニョ発生時、多くの海岸沿い地域で平均的海水レベルが記録的に高かったことが指摘されている。この時期、特にカリフォルニア州の海岸地域旅行は可能な限り避けるか、又は慎重な対応が要求されることを示唆している。